2021年3月3日水曜日

Google Mapの悪い口コミの削除業者






Google Mapの悪い口コミの削除業者

Google Mapの口コミには、精神的な悩みをもった患者さんの声でもあり、誠実に答えようと考えて対応しています。しかし、最近の書き込みを見ていると、全てではないのですが、どうも怪しいものが最近目立つように思います。怪しいと思うのは、悪い書き込みのあとにかかってくる悪い書き込みを削除しますという「削除業者」の電話によっても考えられることです。つまり、いくつかの書き込みは、削除業者自身によって書き込まれているものではないかと思うのです。そしてこれによって、削除業者が不当な収入を得ているのではないかと思うわけです。これを、しっかりと証明できれば詐欺罪で訴えることも可能ですが、書き込まれた側が
1.書き込みを気にしない
2.業者に騙されてしまう
3.おかしいなと感づいても面倒なのでそのままにしておく
というような対応をすることが多いため、罪をかぶることは少ないのではないでしょうか。実際に、これを証明するのは難しいことです。

一件いくらの成功報酬ということなので、自分が書き込んだものを削除し、他の物は難しかったと報告しても契約ではお金は支払われることになるのでしょう。他のクリニックの先生の話では40万円というようなことを言われたそうです。

詐欺の図式は

図式は次のようなものです…。

















どうして詐欺だと思うのか…

最初に提示した実際の書き込みですが、私はタイピングスピードには相当に自身があります。患者さんも、それをみて、先生くらい速くタイピングできるようになりたいとか、ブラインドタッチはどのくらい練習するのですかとか聞かれることもあります。アメリカに留学していた頃には、アメリカ人からもタイプはSunaoにまかせておいたほうがよいと言われたほどです。

ですので、もし書き込んだ人が実際に診察の場面に居たのであれば、このような書き込みはありえないと思います。その上で「診察記録を取る人を別に雇ったほうが良い」などという発想が出る可能性は、皆無に等しいと考えています。つまり、一般的な診察の状況がここにでもあるんだろうと思って書き込んでいるように思います。

毎回対応が変わるということが書かれていますが、当院ではやはり考えにくいことです。主観的にそう思わえる患者さんがおられる可能性は排除できませんが、治療の流れは確実にカルテに記載しているて、連続性は非常に重視しているので、当たらないとも思うのです。タイピングスピードは問題ないので、記載はきちんとしているつもりです。カルテは、書き込みの量で判断するものではないと思いますが書き込み量は多いと思います。

どのように対処したら良いのでしょうか

このような詐欺目的の書き込みはある割合なされているでしょう。本当らしく見せるために、以前の書き込みを参考にして書いているものもあると思います。削除業者の電話のタイミングも怪しいものがあります。

こう考えると、すべての書き込みに誠実に対応しようとしたことに、やや無力感を感じます。しっかりとした意見を書き込んどおられる患者さんもおられます。したがって、もう返信をしないと決めたわけではありません。しかし、ある人には対応し他には対応しないということも宜しくないので、しばらくは返信はやめておこうと思っています。

このブログ記事と、連絡のあった削除業者などは、埼玉県警察 生活安全部 サイバー犯罪対策課に連絡しました。

埼玉県警察 生活安全部 サイバー犯罪対策課
電話: 048-832-0110


2018年11月26日月曜日

クリニックテナント選びの経緯

Google Mapに、新しいコメントが寄せられました。開業時にテナントを探していたときのことを思い出して、返信してみました。こちらにも掲載します。
3.610 total

i Zanguse
 4 日前
駅から微妙に歩く。
(所有者)
たった今
i Zanguse様:コメントを大変有り難うございます。「駅から微妙に歩く。」というコメントには、たくさん思うことがございます。私は、このクリニックのテナントを探していた2年ほど前のことです。私自身は、さいたま市内に子供の頃から住んでおりますので、大宮といえば東口と思っておりました。今でこそ、西口は発展していますが、私が中学生の頃はなんと言っても東口が大宮の繁華街でした。中学生時代に、大宮高島屋ができて、ピーター・マックスの壁画が飾られたのを中学の仲間と見に行ったのを覚えています。ピーター・マックスは、当時一世を風靡したサイケデリックのアーティストで、彼のモザイク壁画は一見の価値があります(http://20thkenchiku.jugem.jp/?eid=380)。更には、東口からは氷川神社の参道へのつながりがあり、その先には大宮公園、大和田公園、そして、盆栽町への連続性があります。また、自然豊かな見沼区も広がっています。

そういったことで、大宮駅の東口が伝統的な大宮の中心であり、そこで開業したいという気持ちは強くあったわけです。また、駅から近いところということも考えていました。できれば旧中山道の駅よりに開業したかったわけです。しかしながら、この地域には新しいビルがなかなかありませんでした。新しいビルを選ぶ理由はバリアフリーという視点です。高齢者の方々にも来院していただくためには、階段をあがってエレベーターに乗るということでは、困難が生じます。また、車椅子の方々にも来院していただけません。そう考えたときに、現在の福呂屋ビルを見つけました。

私の考えていた、旧中山道を渡らないということには合致しませんでしたが、駅から直線の中央通り沿いで、埼玉りそな銀行の斜向かいであるなど、わかりやすい場所にありました。更には、テナントは「スケルトン(内装がしておらず打ちっぱなし)」の状態で、自分の好きなように内装が作れるということも利点でした。そういったことから、すぐにこのテナントに契約しました。

トイレもバリアフリーとし、車椅子の患者様にも使っていただいています。問題点がまったくないわけではありませんが、上記な理由で、「駅から微妙に歩く」結果となったのですが、結果的には良いところで開業したと思っています。

2018年7月10日火曜日

Chad Lefkowitz-Brown スタンダードセッション

実は、ここのところ(ブログのテーマ写真を見てもわかるように)園芸に凝っていてサックスの練習を怠っていました。楽器をやっている人であればよくわかっていると思いますが、楽器は一日休めば取り戻すのに三日かかると言っても過言ではありません。そうは言っても、毎日練習するというのは難しいとしても、週に4日以上やることはアマチュアレベルでも大切です。

それを、ここのところ4ヶ月ほど休んでいます。なんとなく練習をしない日が増えて、まあいいかなというのが続きました。その前兆としては、開業で忙しかったということもあって、なんとか感覚をキープするくらいしかやっていなかったという状況がここ2年ほどありました。

昨年末には一度エンジンがかかり、このときは一度ジャズクラブのセッションに参加しました。このときの起爆剤にもなっていた、Chad Lefkowitz-Brownをまた聞き出して、練習を再開することにしました。

ミックスリスト - チャド・レフコウィッツ・ブラウン




Lupifaroテナーサックス
彼は、Lipifaro というイタリアのメーカーのサックスを使っているのですが、昨年暮れには、よっぽどこれを購入しようかと思ったくらいです。ちなみにこのサックスは、国内では、御茶ノ水のイシバシ楽器においてありました…すくなくとも、1−2ヶ月前に行ったときには。その前には、多分昨年12月ころに行ったと思いますが、そのときはややエンジンがかかっていたので、試奏もしました。

さて、話を、チャドに戻すと彼はスーパーテクニシャンと思いますが、なんといいますか、アマチュアが巷のジャム・セッションに出かけて、そこで「おお、あいつうまいな」と言われるそのライン上の手の届かないところにいるような演奏を、このスタンダードセッションでは展開しています。

スタンダードセッションというのは、ジャズのスタンダード曲(誰でも知っている多く演奏されている曲)を、みんなで打ち合わせ無しにやるようなセッションです。コード進行は共有されているので、その上で自由に演奏を展開するということです。

ものすごく上手ですが、過剰にはみ出し、アウトフレーズを使うということもなく、かつ、小粋なフレーズをこれでもか、これでもかと出してきます。

夏は、どうしても園芸が忙しいのですが、冬にむけてまた練習を再開したいと思います。目標としては、9月か10月にジャム・セッションにまた出かけることです。まずは、ロングトーン、音階練習から(割と、この地道な練習が私は好きなのですが)、始めたいと、チャドにはえらく触発されました。

2018年7月9日月曜日

爽やかなサッカー日本代表

早稲田大学スポーツ科学部に居た頃、
ブラジルワールドカップ観戦に行ったり
楽しい日々でもありました(2014)
日本のワールドカップは終わりました。テレビニュースのインタビューで、一般のサポーターのどなたかが話していましたが、「事前に色々言われながら、結局一番良いワールドカップだった。」というのは、私も同じ感想です。

4年前の、ブラジルワールドカップは、私もブラジルに行って、ギリシャ戦を応援しました。あれから4年の中で、私は早稲田大学を退職し、開業医になって、いろいろありましたが、その間、ずっと選手たちはこの大会を目指してやってきていたわけです。

ベルギーに敗戦したあとの長友選手の
インタビューもとても爽やか(2018)

ハリルホジッチ監督の退任の背景など、いろいろなことが、報道はされていますが、終わって感じることは、選手たちは、今回のワールドカップで、一つでも多くの勝利を得るために、周りが注目してもしなくても、ひたすらやっていたということ。

一流のアスリートのひたむきな努力の姿は、いつも、自分自身の行動にも、良い大きな影響があると思います。

自分の、人生の節目と、この4年間の代表の努力をすこし重ね合わせ、爽やかなサッカー日本代表にエールを送りたいと思います。

2018年6月18日月曜日

ル・マン 24時間 2018

今年のル・マンで、トヨタが優勝しました。 しかし今年は、自動車メーカーがバックアップするチームはトヨタのみで、ポルシェやアウディなどは撤退してしまっています。今後は、自動車レースは、電気自動車が主体となっていくと思われます。

この流れは、非常に興味深いし、私自身は良い方向であると思っています。今後、ル・マンそのものも、電気自動車のクラスができ、次第に電気自動車が主体になっていくのではないかとさえ思います。

これはいくつかの点で興味深いです。私自身も、日産リーフに乗っていますが、排気ガスがなく、エンジンルームなどもベタつくもののない清潔な状態で、ガソリン車とはずいぶん様相が違うと思いました。一方で、一回の充電での走行距離や充電時間はまだ改良の余地があると感じています。

ル・マンは、24時間でどれだけの距離が走れるかを競うレースですが、上記のような電気自動車の性能をためすのは、非常に良い環境ではないかと思います。

今回のトヨタの優勝は、意味のあるものだったとも思いますが、今後のモータースポーツの変化も、注目していきたいと思っています。

2018年5月3日木曜日

医療機関のホームページが広告とみなされ6月から規制

クリニック院長としてもっぱら仕事をするようになり、1年と1ヶ月が過ぎました。クリニックを訪れる患者さんの多くの割合は、ホームページを検索して情報を得て、来る人達です。したがって、ホームページは、患者さんに来ていただくためには、とても大事なものです。このホームページは、これまで医療機関の広告の規制の対象にはなっていなかったというのは、逆に大きな驚きでもあります。しかし、2018年6月からは、規制を受けるようになるということです。
これまでも、医療機関の広告については、かなり厳密な制限が加わっています。厚生労働省のホームページにもこれについての資料があります。今年2月に発表された、医療広告ガイドライン(仮称)をみると、
(ⅰ) 比較優良広告
(ⅱ) 誇大広告
(ⅲ) 公序良俗に反する内容の広告
(ⅳ) 患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告
(ⅴ) 治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告
などは、禁止だと書かれています。
ホームページは、看板やビラなどと違って、かなりたくさんの内容を含んでいます。すなおクリニックのホームページにも患者さんに提供する情報を多く書き込んでありますが、なるべく科学的根拠に基づいて、中立的な立場から情報を提供したいと思っています。一方で、私自身の考え方もこういった中に盛り込まれることもあると思います。そういったものの中に、「主観に基づく治療効果」などが書き込まれている可能性はゼロでは無いと思い、今後は慎重に見直ししたいと思っています。
自然科学論文においては、客観的なデータに基づく結果は「結果(Result)」という項目に、そしてその後の主観的な解釈も含めた議論は「考察(Discussion)」に記載されるということにより、著者の主観が入った部分が分かりやすくなっています。また、議論に用いられる内容の根拠をきちんと示せるように出展を示すようにすることも重要です。
これまで、自然科学論文を書いてきたトレーニングは、こういったところには生かせられるのではないかとも思っています。
インターネット広告についての注意を受けたならば、これを検証し、ガイドラインにあるような問題が含まれているならば修正するということを、今後は覚悟しながらホームページを拡張していきたいと思います。
最初に述べたように、ホームページは患者さんに取っての重要な情報源になっていると思いますし、多くの患者さんが適切な治療を受けるということは重要であるとも思うので、その責任をいつも背負っていることは忘れないようにしないといけないと感じています。

2018年3月13日火曜日

寅さん後追い旅

私は、比較的多くの講演を行っていると思いますが、しばしば地方に行きます。今回は、様々な地方をまわって、まるで寅さんのようだと言う話ではありません。

先日、講演会の際に知り合った先生が、非常に興味深い趣味をお持ちでした。
http://寅さん.com
というホームページを作っておられます。
(下記バナーをクリック!)

これをみて、感動しました。寅さんシリーズが好きで、全てご覧になったと言うだけでなく、映画に出てくるロケ地に実際に行って、映画に出てくる場面の写真を取っておられるのです。

素晴らしい、楽しい趣味でした。

是非このブログ読者にも紹介したいと思って取り上げました!

2018年2月13日火曜日

睡眠薬の服用を続けると、体に良くないのか。

睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」は、5年ほど前に厚生労働省の研究班が、様々な視点から適正な不眠治療について調べた、非常に中身の濃い良い内容のガイドラインだと思っています。私も、不眠治療を行う際に睡眠薬を用いるときには、このガイドラインを参考にしています。このガイドラインは、「出⼝を⾒据えた不眠医療マニュアル」ともされており、漫然と睡眠薬を使い続けることに対しての警告を発しています。

私自身も、不眠治療の際には、規則正しい睡眠週間や食事、そして運動などを取り入れた生活指導や、睡眠に対する不安感を取り除く精神療法、不眠症の認知行動療法などをもちいて、なるべく薬物療法に頼らない不眠治療を行っています。その中で、高齢者への運動療法は、非常に効果のあるケースもあり、推奨されるものです。

このような、治療をおこなっている中で、最近疑問に思うことが有ります。「睡眠薬を続けることは、良くないことなのか?」という疑問です。例えば、高血圧治療を考えてみましょう。高血圧の因子としては、肥満、運動不足、塩分過剰摂取などがあり、これらを生活習慣から変えていく必要があると思われます。しかし、その上でも高齢になると加齢による心血管系の変化から、血圧の上昇がおきてきます。このような加齢による高血圧に対しても、薬物療法が行われます。そして、薬物療法をしっかり続けることが生命予後の改善につながると考えられています。

不眠の場合はどうでしょうか。高齢になると、睡眠時間が短くなるとは言われますが、しかし極端に短縮するとも言えません。むしろ、短くなるよりは中途覚醒が多くなり、睡眠が浅く分断されるという変化が主体であると考えられます。その上で、夜中に起きて、なかなか眠れないという状態になる人が多く居ます。

このような人に対して、適切な睡眠薬を適量投与し続けることは、中途覚醒を減少させ、睡眠時間を延長させることに繋がります。これを続けることは、生命予後に対して良い影響を与えるでしょうか、それとも、適切な生活療法をした上でも、なるべくであれば睡眠薬を離脱する方向に持っていったほうが生命予後が良いのでしょうか。

この問題に正確に応えられる睡眠医学者は居ないように思います。近年発売された、ベンゾジアゼピン受容体作動薬でない薬物は、薬理学的に報酬系を強化せず、依存が形成されにくいと言われています。このような薬物を用いて、老化による睡眠の質の劣化を防ぐことの生命予後への影響についての研究は、非常に興味深いと思っています。

2018年2月5日月曜日

注意欠如症におすすめノート

大人の発達障害の一つであるADHDでは、多動性衝動性は比較的収まっており、不注意優勢型であることが多くあるともいます。本人は、仕事を真面目にやろうという気持ちは十分にあるのですが、幾つもの仕事を振られると、抜け落ちてしまう、やり残してしまうということがあります。約束事を忘れてしまうなどがあると、仕事上は大きな問題になってしまうと思います。

もう一つは、時間配分がうまくいかないということもあります。一つのことをやり始めると時間を忘れて仕事に取り組んでしまうために、やるべき仕事の半分しかできずに一日終わってしまうということもあります。

こういうときに、メモをとることはとても大事です。しかし、多くの場合はあちこちにメモを書いて、そのメモがどこにあるのかわからなくなってしまうなどということが有り、これは薬物治療などもしながら、ノートは一つにするということを徹底することがとても大切になります。すべてのことを一つのノートに書くということです。

もう一つは、時間配分もノートに書くということです。そのような意味でのおすすめのノートについて考えていたところ、私の患者さんが良いノートを見せてくれました。調べてみたところ、ロフトのHPにノートについての解説がありました。

ロフトのおすすめ手帳の選び方

という、サイトですが、リンクを張っておきます。
ロフトのサイトより:週間バーチカルタイプの例
この中で私がおすすめするのは、「週間バーチカルタイプ」というものです。一週間のスケジュールを、日にちごとに縦の時間軸に沿って、埋めていくというものです。これを用いれば、その日一日の自分の行動がイメージとして頭に入りやすいと思います。注意欠如症の方は、イメージを覚えるのが上手なことも多いので、そういった意味でも良いと思います。使い慣れれば、絵を入れたり、色分けをしたりすることでかなり効率的な仕様ができるのではないでしょうか。


2018年1月22日月曜日

日中の過度の眠気再考

すなおクリニックの診療で、過眠症のケースが増えています。

この中で、MSLTの解釈について難しいと思っています。これは、すでにブログにも書きましたが、4回やるか5回やるかで平均睡眠潜時が変わってくる検査は、検査の一義性がなく、不備のある検査だという気がします。また、8分をこえても日中の過眠を訴える中に、ADHDやASDなどの発達障害があることは、私自身がここ4−5年取り組んでいる課題ですが、このようなケースには、DSM-5のADHD診断基準に照らして診断可能な場合には、コンサータ、ストラテラの服用も選択肢に入れています。眠気が強い場合には、コンサータを投与することが多いですが、ストラテラのケースもみられます。

一般には、過眠症治療薬のモディダールはヒスタミン系への作用が主体で、依存性が少ないと書かれていますが、日本医大の大久保教授らの論文ではドパミントランスポーターへの阻害作用も非常に強くて、報酬系を賦活することが示唆されています。

そう考えると、モディオダールもリタリンなどと比較して特別な薬剤ではなく、更には、ADHDにも効果があるとも考えられます。実際に海外論文ではADHD治療に効果がある可能性を示唆するものもあります。
Modafinil for the treatment of attention-deficit/hyperactivity disorder: A meta-analysis.

ADHD症状および、MSLTで過眠症の当てはまるケースには、どちらも投与が可能ですが、一般的には頭痛や同期などの副作用は、コンサータとモディオダールで変わりないあるいは、コンサータのほうが少ないという印象もあります。

これらを総合して考えると、検査だけでなく、様々な臨床症状(本人の困っている点を含めて)総合的に話を聞きながら、睡眠時間の延長を含めた生活の改善、慎重な薬物の選択を通じて日中の過度の眠気で困っている患者様のための生活改善のための治療方針を考えていくことの重要性を感じます。

2018年1月4日木曜日

映画: ノーカントリー

U-NEXTの無料体験のお誘いがあったので、正月でも有り申し込みました。継続するか、途中で辞めるかはまだわかりませんが、31日間無料はお得なのでおすすめです。



これで「ノーカントリー」を見ました。ノーカントリーは、例えば、Wikipediaでは、「『ノーカントリー』(原題: No Country for Old Men)は、2007年製作のアメリカ映画。コーエン兄弟製作のスリラー映画。アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に、麻薬取引の大金を巡って凄惨な殺戮劇が繰り広げられる。」という解説がされています。

たくさんの映画賞をとった作品で、2007年のアカデミー賞でも4部門を受賞しています。それほどの映画という評価ですが、それも意識せずに見始めました。実際、一種のスリラー映画、あるいは、バイオレンス映画かと思い、実際に途中までは、そんな雰囲気で見ていました。しかし、終わりが近づくに連れて、奥の深さにゾッとします。

この映画は、解説をあまり読まずにみると良いと思います。かなり、残虐なシーンも出てくるので要注意ですが、ただのバイオレンス映画ではありません。

私は、お勧めする映画です。

2018年1月3日水曜日

箱根駅伝の応援にて思うこと

あけましておめでとうございます。

昨年の3月から早稲田大学を退職し、開業医になりました。開業医の生活自体は、やりがいのあるものですが、学生と触れられなくなったのは寂しく思います。そんな中で、今年も箱根駅伝の応援に行きました。

例年、箱根駅伝では、私のゼミ生が走っていませいた。有名どころは、竹澤健介や大迫傑ですが、その他にも実業団などで活躍、またすでに引退した多くの学生が箱根路を走りました。学生が襷をつなぎ、力を合わせて2日間10区間を走り抜く箱根駅伝は、多くの感動を与えてくれます。お正月の2日3日に日本国中の多くの人たちが惹きつけられる所以です。

このような長距離走だけでなく、最近の大学スポーツについては、早稲田大学スポーツ科学学術院にいた頃から、いろいろと思うことが有りました。先に述べたように私のゼミには多くの、トップレベルのアスリートが多く居ましたが、早稲田大学ではそのような学生も単位習得については特別な配慮があるわけではありませんでした。また、奨学金などの対象となるスポーツ推薦学生の数も必ずしも多くはありません。そのような中で、他大学の様子を詳しく知っているわけではありませんが、少なくとも早稲田大学に比べれば、スポーツ推薦の学生の数は多く、そういった学生に対する学費免除など経済的な援助が大きいように思われます。

このことが、良いのかどうかは、私は疑問に思っています。競技の高い学生を入学させて、学生としての学業については相当の配慮をし、多くの学生は授業料免除となり競技に専念させる。これが、学部としてのスポーツ科学、体育学教育に対してのプラスになれば良いと思いますが、結果として教室にはほとんど現れない、あるいは囲い込みでその人達の授業にしか出ないということであれば、学生スポーツの形が歪められているというふうに考えてしまいます。

上記は、日本経済新聞の編集委員による文章ですが、2020年に向けて、スポーツに対する関心が高まる中、学生スポーツのあり方についてもいろいろな議論が必要になってくると、お正月の箱根駅伝を観戦しながら、思いました。




2017年11月14日火曜日

過眠症の診断のMSLT検査について思うこと

2017年9月から本格的に、すなおクリニックにて、MSLT検査をはじめました。MSLT検査は、過眠症の診断のための客観的検査で、一日4-5回の昼寝を、暗い防音の部屋でしてもらい、眠り込む時間(睡眠潜時)を測定するものです。これで、平均8分以内の睡眠潜時があれば、過眠症と診断でき、更には、15分以内にレム睡眠が出現するSOREM(sleep onset REM)の回数などによって、ナルコレプシーと診断できるかどうかが決まってきます。

これらの診断基準は、ICSD-3(睡眠障害の国際分類 第3版)によるものですが、この中にも、診断基準の他に患者さんの状況について、よく確認して診断すべきとされても居ます。特発性過眠症は、日中の眠気はあるが、眠気の性状がナルコレプシーとは異なり、短時間の睡眠でも頭がすっきりしないということや、SOREMの特徴がないという点が異なった疾患であると考えられています。

これらを総合的に考えると、睡眠潜時が平均8分以内ということがまずは、必要な要件ですが、これについては、幾つかのポイントがあります。

緊張が高い患者さんで、初回に眠らなかった場合、記録は20分間行いますので、初回の睡眠潜時が20分になります。その場合、残り4回が、睡眠潜時6分でも、全体が平均8分以内になりませんので、基準を満たしません。

また、SOREMがでない、あるいは最初の4回で2回以上SOREMが出れば、4回でやめることも可能ではあるのですが、その場合には、1回目に眠らなければ、基準を満たすためには残りは4分以内に眠らなければなりません。

更に、前日の睡眠を含め、普段の夜間睡眠は十分である上で日中の眠気があることが病的な眠気の意味であろうと思いますが、現代人は一般には、十分な睡眠を取っているとも言えないので、これをどう考えるかということにもなります。

更に、治療薬モディオダールとの関連についても

1.MSLTを行えないクリニック、あるいは検査をしていない患者さんにはモディオダールは投与できないか。
⇒ 添付文書をみると、投与できないことになっています。

2.MSLTで睡眠潜時が、8分以内だけれどもSOREMのない特発性過眠症には投与できないか。
⇒ 添付文書をみると投与できません。

このようなことで、いろいろと困る事例があるように思います。したがって、過眠症の診断と治療は、検査だけでなく、本人の生活史や、生活時間などについても十分な問診を行い、これらも考慮しながら行うことが必要になってくるのだと思います。

2017年10月25日水曜日

小学校・中学校・高等学校・特別支援学校で働く教員のメンタルヘルス

先日、埼玉県の公立中学校で女子生徒の着替えを盗撮したというニュースを聴きました。更に悪いのは、これを当時の校長と教頭が隠蔽したということです。隠蔽というのは、ビデオを消去させ、市教委に報告をせずにそれで済ませたということのようです。この事実があったのは、2015年で2年も前のことだったようです。この記事を見て思うのは、学校の閉鎖的な体質です。これは、学校が全て閉鎖的な体質であるということを言っているのではなく、職員の労働環境に配慮した管理体制のある公立学校もあると思います。しかし、問題はそうでないことも可能になってしまうようなシステムがそこに有るということも事実のようです。
このように考えるのは、クリニックに訪れる様々な患者さんの話を聞くと、結局のところ校長の決断でいろいろなことが決まってしまい、それをしないと困るのは児童生徒たちなので、先生方はやむを得ずその体制に従い、結果として先生方にしわ寄せが来るという構造です。
私は、教育関係の人間ではないので教育のシステムを変えようという意見を言うつもりはありませんし、そこに関わるつもりもありません。関わるとすれば、産業精神衛生という視点で、クリニックに受診せざるをえない先生方が出てしまう体制です。
この理由の一つは、先生方が忙しすぎるということもあると思います。私はこの3月まで早稲田大学教授をしていましたが、大学教授と小学校教諭がどちらが教育者として大切かという議論を考えると、これは非常に難しい問題だということもわかります。大学教授のほうが専門性は高いことは明らかですが、教育という視点での重要性についていえば、先生方が、余裕をもって教育に臨める体制をつくことはとても大事だとも思います。話を聞けば、やったことのないスポーツや音楽の顧問をすることになり、これでほぼ土日のすべてを取られて休みがなくなる。これに加えて、主任などの負荷が加わると、忙しさは相当なものになるようです。
文部科学省の「学校における労働安全衛生管理体制の整備のために」というリーフレットをみると、
○平成20年4月1日より、すべての学校において、医師による面接指導を実施することができる体制を整備することが求められている。
○週40時間を超える労働が月100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる教職員については、教職員の申出を受けて、遅滞なく、医師による面接指導を行う必要がある。
○上記に該当しない教職員でも、健康への配慮が必要な者については面接指導等を行うよう努める必要がある。
という記載があります。
このようなシステムは積極的に利用したほうが良いと思います。特に残業時間が超過していなくても、健康への配慮が必要で、産業医と面接することが望ましいという診断書を発行すれば、管理者は産業医による面接指導に務める必要があります。管理者がこれを無視して、労働者が健康を害すれば労災となり、管理者の責任も問われることになると思います。
一方、校長先生も同様に辛い立場にある場合も多くあると思います。実際、管理者の先生の患者さんを診察したこともあります。重要なのは、子どもたちが充分な教育を受けられる環境を確保するということだと思います。
今回の選挙でも、教育の無償化が叫ばれていましたが、教育費も大切ですが、教育現場の改善ももう一つ大切なことだと思います。これによって、教員だけでなく、子どもたちも余裕をもった教育が受けられるようになるわけですから。

2017年10月24日火曜日

ブログの今後の方向について

以前はこちらのブログに、早稲田大学での教育・研究や精神科・睡眠医学の臨床に係る事柄を書いていたのですが、すなおクリニックを開業し、臨床に係る特に患者さん向けの発信は、Q&Aで行おうと思っています。そのような中で、こちらのブログの更新を怠ってしまっています。このブログを開始した当初は、ほぼ毎日書き込んでいたりしたので、前回が9月となると、書き込みを怠ってしまっているなぁという気持ちです。
そこで、心機一転して、ブログのタイトルも変更し、クリニックからのリンクも切り離して、臨床やスポーツ精神医学、あるいは、趣味や生活上の思うことを書き込むように方向を転換しようと考えました。実際、ここ1年は方向性がはっきりしていませんでしたが、それでもトータルのヒット数が20万を超えたので、読んでくださっている方は居るのだろうなとも思います。
タイトルもシンプルにして内田直BLOGとして、自由度をあげることにしました。
写真は、この夏(2017年8月)に訪れた奄美大島で撮影したものです。
私は、精神科の医者なので、精神医学に関わることと同時に睡眠医療認定として睡眠医療に関わること。また趣味は、開業以来ほとんど触らなかったテナーサックスを最近は触るようにもなっていますので、すこしはジャズについても書き込んでみようと思います。

2017年9月12日火曜日

すなおクリニックQ&Aについて

すなおクリニックのホームページ(http://sunao.clinic)の更新に時間を書けていて、以前のようにブログが更新できずに、申し訳ありません。

現在は、すなおクリニックQ&Aというサイト(http://sunao.clinic/qa)にかける時間も多く取っています。

最近の項目としては、大人の発達障害についてのエントリーをつくりました。このように、クリニックを初めて様々な情報を発信することは、責任を感じる面もあり、また、書いている内容について誤解されないように注意しなければいけない面もあるように感じています。

一方で、このようなエントリーを書くことにより自分自身もより正確な知識を自分のものにできるという側面もあります。

すなおクリニックQ&Aも時々御覧ください。

2017年9月11日月曜日

第15回日本スポーツ精神医学会(山形県鶴岡市)

9月8日から10日に、山形県鶴岡市にて第15回日本スポーツ精神医学会が開催されました。私も、理事長(チェアマン)として参加しました。

今年は、山形県立こころの医療センター院長神田秀人先生を会長として、東海林岳樹先生、白石啓明先生らが中心となって開催をしていただきました。

素晴らしい会でした。一般演題にも、うつ病に対する運動療法を実践している方々からの発表があり、またシンポジウムは精神障害者スポーツに関する発表も多くありました。 

特別講演は、元オリンピックフィギュアスケート選手の鈴木明子さんに来ていただきました。このお話は、本当に感銘をうける素晴らしいお話でした。鈴木さんはご存知のように摂食障害を患って、そこから復帰をして再び競技の場にもどり、そしてオリンピック選手にまで選ばれた方です。それは知っていましたが、その状況の中で彼女がどれほど重症の摂食障害を患ったのかはよく知りませんでした。鈴木さんは講演の最初に「今日は、私の経験した摂食障害について包み隠さず話します。」と言われ、その詳細について、素晴らしい記述力と洞察力をもっって話をしていただきました。1時間の講演の最後には、鈴木さんご自身も涙を流すシーンもあり、我々も目頭が熱くなりました。

摂食障害をもっているアスリートは多く居ます。しかし、その人達はなかなか自身の悩みを打ち明けられずに競技をしていると思います。鈴木さんには、オリンピックまで上り詰めたトップアスリートとして、是非このさきもこういった摂食障害に苦しむ後輩たちをにたいして、自分の経験を発信していっていただきたいと思いました。

教育講演をされた大阪体育大学の土屋裕睦教授と
教育講演は、大阪体育大学の土屋裕睦教授でした。私は既知の仲ですが、土屋先生のお話はいつも、楽しくわかりやすいものです。今回は、スポーツにける体罰についてのお話でしたが、この課題はとても大きく大切なものです。土屋先生のような方が、分かりやすく丁寧にこの課題を話していただくことによって、少しずつでも体罰によって将来を奪われてしまう若いアスリートが居なくなっていくことを願っています。

鶴岡市には私は初めて行きましたが、また行きたいと思いました。学会期間中は天候に恵まれ、熱くもなく寒くもなく、カラッとした天気でしたでした。会場近くにレストランなどが無いということから、山形名物の芋煮会をやっていただき、昼食は皆で青空の下で食べました。また、懇親会もひろい畑を前にしたオープンエァのイタリア料理で、とてもおしゃれな雰囲気でした。


2017年8月14日月曜日

開業医としての生活

4月から、開業医として生活していますが、仕事はとても楽しく行っています。それまでの大学教員としての生活とは大きく異なっていますが、人生最後の転職と思って新しい気持ちで出直しています。

大きく変わったのは、移動距離です。これまでは、所沢まで30kmあまりの道のりを車で通っていましたので、朝晩と車で1時間以上の移動がありました。これがなくなったのは、大変楽です。一方で、音楽を十分聞く時間がなくなったということもあります。

現在も、隔週で月曜日には、非常勤講師として東京医科歯科大学にかよっています。こちらでは、研修医に講義をしたり、患者さんを診たり、スポーツサイエンス機構の会議に出席したりします。スポーツサイエンス機構では、毎回室伏広治教授と一緒になるところが、楽しいところです。

月曜日と火曜日が休みなのですが、これになれるのに少し時間がかかりました。周りの人たちが休みでないので、どうしてもこれらの曜日に仕事を振ってくるということが有ります。講演や、インタビューなどです。これを受けていると休みがなくなってしまうので、今後は注意深く休みを確保していかなければならないと思っています。

一方で、月曜日と火曜日が休みなので、レジャーはとてもすいていて良い面があります。月曜日に地方で講演会を依頼されたときには、月曜日の朝から火曜日の夕方までの旅行として、講演以外の時間を観光にあてたりもできます。これは、楽しみです。

現在は、患者さんに多く来ていただけるようにしないといけないと思い、ブログよりもホームページの充実をはかる方向に時間をかけてしまっています。

今後、このブログは、随時更新・私見の公開や、診療についての意見などを書いていければ良いと思っています。

これからもよろしくお願い致します。

2017年6月20日火曜日

日本老年精神医学会

日本老年精神医学会の学術集会が、名古屋であり参加してきました。私はこの学会には、2年前から会員になっています。開業医としての仕事を見据えて、高齢者の精神的問題、認知症や関連疾患について、いろいろとべきょうしようと思ったからです。2014年の学会には、シンポジウムに呼ばれ、高齢者のうつ症状についての話をしてきましたが、このと

きは会員ではありませんでした。

昨年、金沢であった学会に参加したのが、会員としては初めてです。そのときにも思いましたが、この学会は本当に臨床的な良い学会です。高齢者のメンタルヘルスの問題について、本当に真摯に様々な立場の先生が知恵を出し合って、解決しようとしている姿勢が感じられます。また、より先進的な科学的知見も勉強でき、お金を払って参加をする価値のある学会だと思いました。

私は、会員になって日数が浅いにも関わらず、Psychogeriatricsというこの学会の英文誌のフィールドエディターに指名され、今回の参加は、この編集会議への参加という用事もありました。この年になって、新しい学会に入会し、雑誌の編集のお手伝いをするというのは、新しい刺激をもらうためにはとても良いことだと思っています。

今後は、高齢者のメンタルヘルスに関わる臨床も更に拡大していきたいと思っています。

2017年6月5日月曜日

A.L.E. (Athlete Live Entertainment)に参加しました

先日、5月29日、恵比寿のアクトスクエアで開催された、表題のトークショーに参加しました。チケットは、5,000円なんですが、早稲田大学時代のつながりで、なでしこジャパ
岩政さんと中西さん

ンのフィジカルコーチでもある、早稲田大学教授 広瀬統一先生のご招待で、参加しました。3月以来早稲田大学の先生方にはお会いしていませんでしたが、スポーツ産業論の作野誠一教授ともお会い出来て、なかなか楽しい集まりでした。
永里選手、広瀬統一教授と一緒に

トークショーは、岩政大樹から、サッカー解説の中西哲生さんが話を聞くという形式でした。15分クオーターが3つあるような構成ですが、なかなか興味深かったです。岩政選手については、名前くらいしか知りませんでしたが、アントラーズでは随分とディフェンダーツィて活躍し、代表にも招集されています。内容について細かに解説するつもりはありませんが、監修は、スポーツに関連した業界の人がほとんどのように見えました。いわば、B To Bの会なのですが、どういう意味があるかというと、この会を企画しておられる、伊藤滋之さんという方が、筋肉番付などのプロデューサーをやられた方で、語るスポーツの面白さを伝えたいという思いで始められたもののようです。今後、更に一般の人達に広がっていくのかと思います。

実際、面白い話でしたが、多少、業界向けかと思われる気もしました。

その分、いろいろな方も来ており、図らずも、なでしこジャパンの永里優季選手ともすこしだけ、お話する機会を得られました。