昨年の3月から早稲田大学を退職し、開業医になりました。開業医の生活自体は、やりがいのあるものですが、学生と触れられなくなったのは寂しく思います。そんな中で、今年も箱根駅伝の応援に行きました。
例年、箱根駅伝では、私のゼミ生が走っていませいた。有名どころは、竹澤健介や大迫傑ですが、その他にも実業団などで活躍、またすでに引退した多くの学生が箱根路を走りました。学生が襷をつなぎ、力を合わせて2日間10区間を走り抜く箱根駅伝は、多くの感動を与えてくれます。お正月の2日3日に日本国中の多くの人たちが惹きつけられる所以です。
このような長距離走だけでなく、最近の大学スポーツについては、早稲田大学スポーツ科学学術院にいた頃から、いろいろと思うことが有りました。先に述べたように私のゼミには多くの、トップレベルのアスリートが多く居ましたが、早稲田大学ではそのような学生も単位習得については特別な配慮があるわけではありませんでした。また、奨学金などの対象となるスポーツ推薦学生の数も必ずしも多くはありません。そのような中で、他大学の様子を詳しく知っているわけではありませんが、少なくとも早稲田大学に比べれば、スポーツ推薦の学生の数は多く、そういった学生に対する学費免除など経済的な援助が大きいように思われます。
このことが、良いのかどうかは、私は疑問に思っています。競技の高い学生を入学させて、学生としての学業については相当の配慮をし、多くの学生は授業料免除となり競技に専念させる。これが、学部としてのスポーツ科学、体育学教育に対してのプラスになれば良いと思いますが、結果として教室にはほとんど現れない、あるいは囲い込みでその人達の授業にしか出ないということであれば、学生スポーツの形が歪められているというふうに考えてしまいます。
上記は、日本経済新聞の編集委員による文章ですが、2020年に向けて、スポーツに対する関心が高まる中、学生スポーツのあり方についてもいろいろな議論が必要になってくると、お正月の箱根駅伝を観戦しながら、思いました。
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