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2018年1月3日水曜日

箱根駅伝の応援にて思うこと

あけましておめでとうございます。

昨年の3月から早稲田大学を退職し、開業医になりました。開業医の生活自体は、やりがいのあるものですが、学生と触れられなくなったのは寂しく思います。そんな中で、今年も箱根駅伝の応援に行きました。

例年、箱根駅伝では、私のゼミ生が走っていませいた。有名どころは、竹澤健介や大迫傑ですが、その他にも実業団などで活躍、またすでに引退した多くの学生が箱根路を走りました。学生が襷をつなぎ、力を合わせて2日間10区間を走り抜く箱根駅伝は、多くの感動を与えてくれます。お正月の2日3日に日本国中の多くの人たちが惹きつけられる所以です。

このような長距離走だけでなく、最近の大学スポーツについては、早稲田大学スポーツ科学学術院にいた頃から、いろいろと思うことが有りました。先に述べたように私のゼミには多くの、トップレベルのアスリートが多く居ましたが、早稲田大学ではそのような学生も単位習得については特別な配慮があるわけではありませんでした。また、奨学金などの対象となるスポーツ推薦学生の数も必ずしも多くはありません。そのような中で、他大学の様子を詳しく知っているわけではありませんが、少なくとも早稲田大学に比べれば、スポーツ推薦の学生の数は多く、そういった学生に対する学費免除など経済的な援助が大きいように思われます。

このことが、良いのかどうかは、私は疑問に思っています。競技の高い学生を入学させて、学生としての学業については相当の配慮をし、多くの学生は授業料免除となり競技に専念させる。これが、学部としてのスポーツ科学、体育学教育に対してのプラスになれば良いと思いますが、結果として教室にはほとんど現れない、あるいは囲い込みでその人達の授業にしか出ないということであれば、学生スポーツの形が歪められているというふうに考えてしまいます。

上記は、日本経済新聞の編集委員による文章ですが、2020年に向けて、スポーツに対する関心が高まる中、学生スポーツのあり方についてもいろいろな議論が必要になってくると、お正月の箱根駅伝を観戦しながら、思いました。




2017年6月5日月曜日

A.L.E. (Athlete Live Entertainment)に参加しました

先日、5月29日、恵比寿のアクトスクエアで開催された、表題のトークショーに参加しました。チケットは、5,000円なんですが、早稲田大学時代のつながりで、なでしこジャパ
岩政さんと中西さん

ンのフィジカルコーチでもある、早稲田大学教授 広瀬統一先生のご招待で、参加しました。3月以来早稲田大学の先生方にはお会いしていませんでしたが、スポーツ産業論の作野誠一教授ともお会い出来て、なかなか楽しい集まりでした。
永里選手、広瀬統一教授と一緒に

トークショーは、岩政大樹から、サッカー解説の中西哲生さんが話を聞くという形式でした。15分クオーターが3つあるような構成ですが、なかなか興味深かったです。岩政選手については、名前くらいしか知りませんでしたが、アントラーズでは随分とディフェンダーツィて活躍し、代表にも招集されています。内容について細かに解説するつもりはありませんが、監修は、スポーツに関連した業界の人がほとんどのように見えました。いわば、B To Bの会なのですが、どういう意味があるかというと、この会を企画しておられる、伊藤滋之さんという方が、筋肉番付などのプロデューサーをやられた方で、語るスポーツの面白さを伝えたいという思いで始められたもののようです。今後、更に一般の人達に広がっていくのかと思います。

実際、面白い話でしたが、多少、業界向けかと思われる気もしました。

その分、いろいろな方も来ており、図らずも、なでしこジャパンの永里優季選手ともすこしだけ、お話する機会を得られました。

2017年4月10日月曜日

時差ボケ朝日新聞

少し前になりますが、スポーツと睡眠に関わる興味深い記事が朝日新聞に出ていました。この記事は、自分で見つけたものではなく、花王と共同で行った短時間睡眠と肥満に関わる論文について朝日新聞が取材に来たときにお話しする中で、その記者さんが書いたものとして紹介いただいたものです。

http://uncyclopedia.wikia.com/wiki/HowTo:Beat_jet_lag
この記事は、時差ボケとスポーツパフォーマンスに関わる論文として、最近の知見として興味深いものであったのでご紹介します。

こちらの記事

本研究は、大リーグチームの「1992年から2011年までに開催された4万6535試合をホームとアウェーに分けて分析」したということで、結果としては、Fly East、つまり東向き飛行(カリフォルニアからニューヨークに戻るなど)のあとにホームゲームをすると、勝率が低下するとしています。

この研究は、興味深いものではありますが、これと似た別の研究も実は過去にあり、この1997年の研究では、NBAのバスケットボールゲームを同様に分析しています。この分析では、逆に東向き飛行のあとのゲームで勝率が上がるとしていますが、これは、ナイトゲームでは、西海岸にいたときの生物時計のままのほうが、東海岸でのナイトゲームではよいよい体内のコンディションを作るからであろうと考察しています。

こちらの論文

これらの論文をみると、一概にいえない面も多くあり、経験からは選手に対する時差のアドバイスは、慎重にしないといけないとも思っています。どのように睡眠を取ったらよいかは、過剰に理論に走らず、選手の顔を見ながらの現場の判断が優先されると行っても良いかもしれません。これはいわばアタリマエのことだとも思いますが、それだけ経験がいる判断であるとも言えると思います。


2016年8月14日日曜日

大迫傑のこと (2016 リオオリンピック)

リオデジャネイロオリンピックは、日本のメダルラッシュで盛り上がっていますね。どの選手も、本当によく頑張って思います。競技によっては、必ずしも日本で良い環境で練習できない選手も居るのですが、それでも精一杯の試合をしている姿は、とても美しく思います。

その中でも、個人的にもよく知っている選手が活躍しているのは、本当に嬉しいことです。今朝のテレビでは、大迫傑君の走りを見ました。大迫君は、2014年に早稲田大学スポーツ科学部を卒業していますが、卒業までの2年半は私のゼミに所属していました。ゼミの同期は、比較的有名な選手としては、湘南ベルマーレの三竿雄斗などがいます。三竿君も私のゼミ生でした。

オリンピックで大迫君が走っている姿をみて、素晴らしいと思いました。彼は学生時代は優れた選手だったとおもいますが、一緒に走った日本人選手を周回遅れにするほどの力があったわけでもなかったと思います。実際に昨年の全日本選手権では優勝を逃して、地面を拳で叩くシーンをみました。しかし、今年の全日本選手権では、他の選手を全く寄せ付けない走りで優勝。オリンピックでは、流石に上位は難しかったのですが、日本人として良い走りをしたと思います。

このような変化は、多分オレゴンナイキプロジェクトでの科学的トレーニングによるものが大きいように思います。彼が、このようなプロジェクトに所属できたのは本当に幸運だったと思いますし、更には、スポーツ科学が記録の向上に非常に有用なのだということを示しているとも思います。

大学時代のことを含めた、競技への考え方に関する彼のブログがありました。アメリカに住んでの彼の感想は、私が1990年からカリフォルニア大学で研究生活を送った時の時の印象とほとんど重複しています。未だに、それはアメリカの特徴なのか、それとも自分が管理職でなく、会議にも何も出席せず、研究だけやれば良い身分だったからなのかは、よく分かりません。ただ、少なくとも日本にはこのようなポジションは少ないのは確かです。多分、競技においてもそうなのではないかと思います。彼が言うところの、目的に向かってシンプルに努力することの大切さは、とても参考になります。今は、この仕事をする。そして、次は次の仕事をするというシンプルさです。このような発想の転換を多くしていく必要のある分野は、スポーツのトレーニングにかぎらず多くあるのではないかと思います。何よりも嬉しく思ったのは、彼がそのようなことに気づき、更にはこれからの人生で、日本の競技の指導者になった時にそれを活かしていける人材に成長しつつあることです。

まだまだ、彼の競技人生は続きますが、多くを感じながら、頑張って欲しいと思います。




2015年8月3日月曜日

菅平の野外活動実習 2015

早稲田大学では、一年生の夏に菅平で野外活動実習を行っています。学年全体が、交代で2泊3日の野外活動を含む実習を行うわけです。私もこれが始まった2004年度から一年を除いて毎年参加しています。(引率メンバーにならなかった年も、家族で菅平の根子岳には登りました。)
根子岳山頂にて!

学生たちは、大学に入学して大分慣れてきたところで、皆で二泊三日を共にする経験が得られて、とても楽しそうです。

到着した日にウォークラリー、セミナーハウス宿泊、翌日根子岳登山、その夜は飯盒炊爨、テント泊、翌日レクをして帰ります。

いよいよ本格的に大学生になった学生たち、4年生卒業までに皆、大きく成長します。

2015年3月11日水曜日

スーパーグローバル大学(SGU) 第一回国際シンポジウム~スポーツ科学で楽しく健康に~

文部科学省スーパーグローバル大学創成支援早稲田大学スポーツ科学学術院 健康スポーツ科学モデル拠点 第一回国際シンポジウム~スポーツ科学で楽しく健康に~
が、先日3月4日に早稲田大学東伏見キャンパスで開催されました。

昨年10月から早稲田大学スポーツ科学学術院の国際担当副学術院長をしている関係もあって、このシンポジウムには非常に期待をもっていました。プログラムをご覧ください。ハンガリー、タイ、韓国などから大勢の研究者があつまりとても愉快な雰囲気でのシンポジウムでした。

このシンポジウムでは、私はクロージングリマークスをやったのですが、それよりもこういった集まりをもっと行って、教員だけでなく学生の交流ができると良いと思いました。SGUのヘッドである彼末副学術院長とも、軽井沢セミナーハウスなどで、サマーキャンプなどをして、何日か缶詰で学生・教員が一体になって、議論するような催しができると良いと話し合いました。

国際化には、まずなんといってもみんなが友だちになることです。その中で、国際化の方向性がより明確に見えてくるでしょう。

2015年2月9日月曜日

同僚 早稲田大学 広瀬統一准教授 世界一受けたい授業へ”また”出演

早稲田大学の同僚の広瀬統一先生が、また世界一受けたい授業に出演しました。興味深かったのは、広瀬先生が出た話を家族から聞いたあと、私のブログの以前の広瀬先生に関するエントリーのヒット数が上がったことです。広瀬先生は、ホントかっこいい人で、このようにテレビに出るだけで、すぐにGoogle検索する人がいるんだなぁと思うと、羨ましい限りです。

先日、彼と雑談していて、あるスポーツジムの会員になって、週に2-3回は時間を見つけてトレーニングしていると話していました。テレビに出るのも、みっともない体では出られないと言っていたので、これはみらなわなければイカンなと思いました。

広瀬氏のような人がどうしてスポーツジムに入らないといけないのか、よくわからなかったのですが、なでしこジャパンのフィジカルトレーナーで練習に参加していても、トレーナーは運動する時間はなく、運動は自分で時間を見つけてしなければならないということでした。確かにそうかもしれませんね。いくら、スポーツ科学部で教授をしていても、自分で動かなければ太ってしまいますから。

下の写真を御覧ください。広瀬氏とひょんなことから、カナダのウィスラーで一緒にスキーをすることになった時の写真です。写真をとると、差が目立ちますなぁ。

広瀬先生とカナダのウィスラーにスキーに行った時の記念写真
右から 私 広瀬統一氏  カナダの友人のリンダ川本さん(日系人)

そんなことで、広瀬統一先生のこのエントリーも、広瀬人気故にヒット数が上がるのではないかと期待しています。

2014年12月24日水曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (8) 台湾とタイを旅してみて

台湾(中華民国)は日本から見れば、沖縄の先の国ですが、東南アジアから見ると一番北の国とも言えるところです。台湾は、東南アジアというよりは、東アジアに所属しているとも言えますが、バンコクまで3時間の飛行を考えると、東南アジアからは随分と親しい国に思えます。

一方、バンコクでいくつかの大学を訪問したのですが、タイはインドシナ半島では最も先進的な国で、ASEANをリードしているように思いました。タイは、多分ラオスやミャンマーなどと今後は手を組みながら、経済文化圏を作っていくのではないでしょうか。

日本食レストランや日本製品があふれているところをみると、親日的でも有り、日本への期待は大きいと思いますが、日本語という点では、コミュニケーションは(一部の観光関連の人たちを除いて)難しいと思いました。共通語は何かとも考えますが、アジアの共通語は英語か中国語なのではないかと思います。しかし、中国語は、日本、韓国にとってはハンディーがありますし、そう考えるとやはり英語のコミュニケーションがここでも必要になるのではないでしょうか。

日本とこういった国々との関連は、今後強まっていくことは間違い無さそうですが、日本はそういった国々と、力を合わせていくという姿勢を持たなければいけないと思います。台湾は、非常に親日的で、その間に立って、大きな役割を果たしてくれるのではないかとも思います。

東南アジアとの関係は日本は良好であるように思います。多くの素晴らしい学生たちも、居ます。今後、様々な関連の中で相互の交流が発展することを期待していますし、自分自身もこれを推進していきたいと思っています。

2014年12月19日金曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (7) タイ

バンコックでは、2つの大学の先生方と交流をしました。タイのスポーツ科学はまだ黎明期だと思います。しかし、私が訪問した2つのトップ大学の教育レベルは高いように思います。今後、早稲田大学のスポーツ科学学術院が国際化していく中で、タイとの交流は重要な一になっていく可能性があると思いました。

タイは、2000年にアジア睡眠学会で来たことが有ります。14年後の再訪ですが、さほど大きな違いは感じられませんでした。人々は非常にフレンドリーです。しかし、英語は思ったほど街では通じませんでした。そういうものかなと思いますが、私はもっと英語が通じるのかと思っていました。

しかし、アカデミックなレベルの高い人は、英語の教養が有り、多くの人がアメリカやイギリスの博士課程を卒業しています。今後は、もっと多くの人が、日本と交流する仕組みを作っていく必要があると感じる訪問でした。

12月の気候は良好です。日本では雪が降っていると着いて、この時期にタイに来てよかったと思いました。帰ったら風邪を引かないように気をつけたいと思います。

2014年12月15日月曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (6) 台湾

大学の仕事で台湾に来ています。台湾は3回めですが、1回めは約30年前、2回目は確か2年前の秋、アジア睡眠学会で来ました。2年前に来た時も思いましたが、台湾は本当に親日的で、とても嬉しく思います。こういった隣国と仲良くしていくことは、結局のところ東アジアの発展につながり、そして東アジアの人々がそれぞれの地域の独自性を保ちながら、ともに発展していくことにつながっていくと思います。日本は、台湾が日本に対するほど台湾への親和性を強く意識していない麺があるかもしれませんが、私は、スポーツ科学の分野で、台湾としっかりと手を結ぶことが次の世代への大きな資産になるように思いました。



食事も美味しいです。近所の普通の台湾食堂で食べましたが、一緒に来た同僚の先生と結構楽しめました。人々はとてもフレンドリーです。テーブルに話をしに来るおばちゃんも居れば、いろいろと世話をしてくれるおじさんもいます。台湾ビールと、台湾料理でとても楽しめました。


2014年11月5日水曜日

文京学院 女子中学校・高等学校での講演

先日、文京区駒込駅近くにある、文京学院大学女子中学校高等学校で、講演をしました。この女子中学高等学校の一貫校は、大変ユニークな教育をしており、都内の女子高校では初めてスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されたそうです。また、このAdvanced Scienceというコース他にGlobal Studiesとして、国際化を推進するコースと、Sports Scienceのコースを作りました。来年度から正式な募集を始めるそうですが、この新しいコースの中で、新生文京学院というシンポジウムを行いました。そこに招待されて話をしました。



私は、スポーツ科学は大きく捉えれば、あらゆる学問を包含する応用科学だと思います。その話を中学高等学校の生徒さんたちにしたのですが、その中では、サイエンスだけでなく、スポーツの歴史についても紹介しました。特に、私の親しい同僚の石井昌幸先生(早稲田大学准教授)から、イギリスのフットボールのルールを統一する歴史のスライドをお借りして、多くの人が共通のルールでフェアプレイをするということは、様々な苦労があったという話もしました。

もう一つは、グローバリゼーションにおける問題です。世界がひとつになり、これは良いこともたくさんありますが、困ったことも起きてきています。この中で、Ecological Footprintの概念を取り上げて、お話しました。この概念については、批判も有りますが、しかし注意を喚起するという意味では、とても意味のある概念だと思います。

また、パレスチナ問題についても触れました。パレスチナ問題は、解決策がすぐに見るかる問題では無いのですが、ここで、パレスチナとイスラエルの子どもたちに、一緒に柔道の稽古をするなかで、お互いの融和を図ろうという山下泰裕さんの試みを取り上げました。

全体として、スポーツ科学の自然科学という側面、グローバリゼーションの中で起きてくる問題を、共通のルールでフェアプレイという媒体を使って、人々の心を暖かくし、問題を解決の方向へ導く強い力になるのだということをお話しました。

勿論、そんなに簡単なものではないと思います。しかし、早稲田大学がSGUをとり、我がスポーツ科学学術院が向かっていく方向も、そのようなところにあるのではないかと思っています。

2014年10月6日月曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (5) オーストラリアから見た国際化

アジア睡眠学会の教育セッションの中で、オーストラリアの研究者の発表を聞きました。オーストラリアの国際共同研究の現状と展望というような話でした。その中で、このような図を示して、この10年でいかにオーストラリアとアジアの研究が発展したかということを話していました。

McKeon Review 2013から引用の図。オーストラリアとアジアの科学研究のつながり。

これを見ると、研究数が増えているというだけでなく、中国とのつながりが非常に増えているように思えます。さらに、インドや東南アジアの国々とのつながりも多くなっているようです。

日本とのつながりも増えているようには見えますが、もともと多かったということも有り、増加の割合は他の国よりも少ないように見えます。

オーストラリアの強みは、何と言っても英語国ということです。私は、韓国の高校からシドニー大学に留学し、そこでスポーツ科学を勉強してシドニー大学の大学院を卒業して博士になった研究者と学会では話をしました。女性ですが、彼女が、運動と睡眠についての研究をしていたので大変興味をもって話を伺い、その中で彼女の経歴なども聞くうちに、さらに韓国からの留学という視点での話が聞けたわけです。

韓国の高校生だったころのことを含めて、日本とオーストラリアとどちらの大学により魅力を感じるのかということを、忌憚ない意見として聞きたいと話をしたところ、オーストラリアで英語で生活するということで、更に世界が広がるということを話していました。また、日本に行くために講義を聞けるだけの日本語能力を持っている高校生は必ずしも多くはないとも話していました。英語の講義が増えたらどうかと聞くと、そうであれば可能性は更に広がるということでした。

オーストラリアやシンガポールなどと同様に早稲田大学が、アジアの一つのハブの大学になり、その中でもスポーツ科学分野のハブになるということは、これから十分に考えいろいろなことを変えていかなければならないとも思いました。

2014年9月29日月曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (4) 早稲田大学がSGU(スーパーグローバルユニバーシティー)に選ばれました!

早稲田大学がSGU(スーパーグローバルユニバーシティー)に選ばれました!私にとっては、とても嬉しいことです。様々な新聞が、この報道を指定ますが、朝日新聞の記事へのリンクを貼っておきます。

SGUに選ばれたのは、37大学ですが、2つのタイプ(トップ型 と グローバル化牽引型)があり、早稲田大学はトップ型に入りました。トップ型に選ばれたのは、以下の13校です。

早稲田大学、 東京医科歯科大学、慶応義塾大学、東京工業大学、北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学
(私的な理由による順序になっています)

この中で、スポーツ科学があるのは、早稲田大学と筑波大学です。私は、この中で早稲田大学のスポーツ科学の国際化を推進する係になっていて、非常に役割は重要であると考えています。

世界の大学ランキングで100位以内を目指す「トップ型」の大学に早稲田大学をする上で、スポーツ科学学術院がどのように貢献できるでしょうか。一つは、大学院の研究レベルを上げることでしょう。これは、すでに良い研究者が居るのでこの人達の研究を推進していくことが大事だと思います。その際に、国内だけでなく国外の大学院生が集う環境を作ることが非常に大事だと思います。

私は以前、理化学研究所のMRI研究室と共同研究をしていたことが有り、頻繁に理化学研究所を訪れました。その時に、国際化ということを経験したのでしたが、その頃のこの理化学研究所の脳科学研究センターは、伊藤正男先生が所長で、公用語を英語としていました。したがって、様々な事務文書も英語でした。また、多くのチームリーダーが外国人で、外国人が自分が研究をしやすいように、外国人研究者を研究員として呼んでくることが行われていました。その中で、日本人も仕事をし、キャンパス内の研究員宿舎には多くの外国人家族が住んでいました。このようなことで、キャンパスは外国に来たようでした。また、休み時間にサッカーをしているのを見たりしたのですが、これもイタリア人研究者などが、結構サッカーが上手だったりして、なかなかおもしろい光景が繰り広げられています。

私は、そんな雰囲気に早稲田大学のキャンパスもなると良いと思っています。そのためには、大学院だけでなく、学部においても、アジアを始めとして海外の大学生が集い、各国の言葉が生協食堂で飛び交うような雰囲気になれば、真の意味でグローバル化した大学が作れるのではないかと思います。

SGUの期間でそれが達成できるのかどうか分かりませんが、少しずつでも達成できるようになると良いと思います。その中で、真の意味でグローバル化した学生や大学院生、そしてグローバル化した社会人や研究者が育つと良いと心から思っています。

2014年9月24日水曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (3) アジア睡眠学会の教育セッションに参加して

アジア睡眠学会で教育セッションが有り、インド、オーストラリア、アメリカ、などの臨床家・研究者が、睡眠教育のあり方や国際連携について話し合いました。この話は、スポーツとスポーツ科学の国際化、あるいは、早稲田大学スポーツ科学学術院の国際化を考える上で参考になりました。

また、夜のバンケットでは、インドの研究者に、高校生が日本の大学を受験して入ろうと思うかというような事も聞いてみました。インドからは、シンガポールに留学する人や、一部香港に行く人もいるけれども、殆どは欧米に行くということでした。

インドで話を聞いているということも有りますが、アジアにはまだ、英国連邦のつながりがかなり残っているんだなぁという気もいたしました。したの図は、右ハンドルで車を運転している国の図なのですが、右ハンドルである理由はイギリスから交通制度を取り入れたからです。そういう意味では、この図は現在のアジアの国のつながりを見るという視点で参考にしても良いかもしれません。

右ハンドルの国

香港は写っていませんが、香港シンガポール、そしてオーストラリアやインド・パキスタンなどは、共通の英語言語を用いて、歴史的にも仲間の意識があるような印象をもちました。

スポーツとスポーツ科学の国際化について、英語教育が大切であることは間違いないと思います。これによって、アジア・オセアニアなかで右ハンドルの国の仲間に入れるということも言えるように思います。しかし、韓国の英語教育が、日本より進んでいるものの必ずしも順調でないように(東洋経済記事)、日本でも十分に考えて物事を進めていかないと、教育という視点からの国際化は進んでいかないようにも思います。

今回は、インドから見た国際化で、これが英国連邦(Britisch Commonwealth)の歴史と関わっている印象を持ちましたが、きっとこれは中国、韓国、台湾、あるいはシンガーポール、タイにいけば変わって見えてくるものもあるように思います。興味のあるところです。

2014年9月19日金曜日

第69回 日本体力医学会大会 長崎

9月19日より、日本体力医学会が長崎で開催されます。私は、シンポジウムに招聘されていて、シンポジウムでうつ病運動療法の現状についてお話します。

大会ホームページ

この学会は、自然科学系スポーツ科学を研究する人たちの学会です。ヨーロッパには、ヨーロッパスポーツ科学会(ECSS)がありますが、この学会はヨーロッパのスポーツ科学会とも連携しています。また、米国とは米国スポーツ医学会(ACSM)との連携もあるようです。今回の大会でも、交流シンポジウムが開催されます。私は、この学会では雑誌の編集委員の仕事もしています。

今回の大会のシンポジウムのタイトルだけを抽出して俯瞰してみますと、下記のようです。これを見ますと、基礎的な研究から応用研究まで、そして競技スポーツに関連したものから健康スポーツに関連したものまで網羅しています。今回、私が話しをするのはシンポジウム9ですが、シンポジウム10もまた興味深いものです。このように、メンタルヘルスに関連した話が多くなってきているのも最近の特徴だと思います。

更には、オリンピック招致が決定されて、アスリートのサポートも大きな課題になっていると思います。この傾向は、更に2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて強まることでしょう。


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シンポジウム1
9月19日(金) 10:20 ~ 11:50 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「介護予防・高齢者の運動処方
-自立支援のための運動の工夫を目指して-」

シンポジウム2
9月19日(金) 10:20 ~ 11:50  C会場(グローバル棟4F スカイホール)
「エネルギー代謝の分子機構を「分子」の視座で捉える」

シンポジウム3
9月19日(金) 10:20 ~ 11:50 D会場(環境科学部棟1F 141教室)
「疲労のメカニズムを探る」

シンポジウム4
9月19日(金) 13:20 ~ 14:50 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「トップアスリートにおけるコンディショニング
~JISSの取り組みを中心に~」


シンポジウム5
9月19日(金) 13:20 ~ 14:50 C会場(グローバル棟4F スカイホール)
「運動教室の実際とその効果:実践現場からの報告」

シンポジウム6
9月19日(金) 13:20 ~ 14:50 D会場(環境科学部棟1F 141教室)
「次世代の体力科学~骨格筋特性を保持するシステム~」

シンポジウム7
9月19日(金) 15:20 ~ 16:50 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「メディカルフィットネス: 過去、現在、未来」

シンポジウム8
9月19日(金) 15:20 ~ 16:50 C会場(グローバル棟4F スカイホール)
「体力科学分野における「低酸素」の多元的意義
~「低酸素」の功罪を俯瞰し、健康増進を目指した有効利用を模索する~」

シンポジウム9
9月19日(金) 15:20 ~ 16:50 D会場(環境科学部棟1F 141教室)
「3次予防における運動療法~体の状態に応じた身体活動~」

シンポジウム10
9月20日(土) 8:50 ~ 10:20 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「運動とメンタルヘルス-先端脳科学から探る運動とこころの関係-」

シンポジウム11
9月20日(土) 9:50 ~ 11:20 D会場 環境科学部棟1F 141教室
「日本体力医学会新評議員の研究・キャリア」

シンポジウム12
9月20日(土) 10:30 ~ 12:00 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「オリンピックとスポーツ医・科学~2020東京オリンピックに向けて~」

シンポジウム13
9月20日(土) 13:20 ~ 14:50 B会場(教養教育棟2F A-21教室)
「ロコモティブシンドロームの基礎研究」

シンポジウム14
9月21日(日) 8:50 ~ 10:20 C会場(グローバル棟4F スカイホール)
「高齢者の日常生活における熱中症予防に体力医学会は何を成し得るか」

シンポジウム15
9月21日(日) 8:50 ~ 10:20 D会場(環境科学部棟1F 141教室)
「地域タレント発掘・育成事業におけるスポーツ栄養サポートの取組」


2014年9月7日日曜日

スポーツとスポーツ科学の国際化 (1) 錦織圭選手の全米オープン決勝進出

錦織圭選手が、全米オープンの決勝に進出することになったという、本当に素晴らしいニュースが今朝届きました。マイケル・チャン コーチの言うように、しかしこれで最終的に良かったと思ってはいけません。決勝で勝つことを次は考えることだと思います。

ニューヨーク・タイムズWeb版の記事: コーチのマイケル・チャンは、素晴らしいが、
トーナメントはまだ終わっていないと何度も繰り返したという
「錦織にとっての新しい日の夜明け」と題された、ニューヨーク・タイムズの記事を読んでも、日本にとって、そしてアジアにとって新しい時代がやってきたという気持ちになります。

このような世界大会で上位の成績を上げることは、スポーツの国際化のなかで出来上がってくるものだとよく感じます。自分自身は、現在早稲田大学のスポーツ科学学術院に所属していますが、海外との交流は、研究を通じたものが主です。これまでに、様々な国の研究者との交流が有りますが、2003年に早稲田大学に移動したあとで知ったことは、同じ学術院にいるスポーツ実技系の先生方は、どの方も日本のトップクラスの競技者だった人たちですが、非常に国際的に活動しているということです。私も、グルジアなどとの交流が有り、珍しい国に行っていると自負している面もありますが、実技系の先生方は、もっと海外との交流が豊富です。

錦織選手は、アメリカのIMGアカデミーでテニスの教育を受けていますが、ここでのトレーニングが現在の競技力の大きな礎になっていることは間違いないと思います。もう一年以上前の日経の記事を読んでも、このアカデミーで、スポーツ実技だけでなく様々なバックグラウンドの知識をふくめた、育成環境が整っていることがわかります。そこで、しっかりとサイエンスとしてのスポーツを学ぶ環境も有り、結果としてアカデミーからの大学進学率は96%にも達しているようです。

このIMGアカデミーについては、私は、寝返りに関する共同研究をした経緯のあるエアウィーヴの高岡社長から話を聞いたのが最初でしたが、素晴らしい環境を提供していると思いました。(エアウィーヴは、IMGアカデミーの宿舎の寝室にマットレスを供給しています。)

このような中で、錦織選手が決勝進出を果たしたことは素晴らしいことです。他の競技でも、例えばサッカー選手の多くが現在ヨーロッパリーグで活躍している状況は、三浦選手がジェノアに行った時とは隔世の感があります。

しかしまだ、「アスリートは外国で学び強くなり、外国で学んで上位に行けるようになった。」という段階だとも言えます。ぜひ次は、アジアで、そして日本に多くの選手が学びにくる環境を作っていきたい思います。2020年の東京オリンピック開催も後押しして、その環境も少しずつ作られている動きも感じています。

この、スポーツとスポーツ科学の国際化 については、また時々書いてみたいと思っています。

2014年5月18日日曜日

同僚 早稲田大学 広瀬統一准教授 世界一受けたい授業へ出演

昨日、家でテレビを見ていたら、同僚が出演していました。出演していたのは、准教授の広瀬統一(ひろせのりかず)先生で、彼はなでしこジャパンのフィジカルトレーナーもしています。彼とは、サッカーの試合を一緒に見に行ったり、いろいろと親しく付き合って居ます。そのような縁から、以前なでしこがワールドカップで優勝した際のヨーロッパ遠征の前の合宿で、時差調節のアドバイスをしたりしたこともありました。今回は、『世界一受けたい授業』という番組へのスタジオ出演です。かなり長時間にわたって、三時間目の保健体育を担当していました。

http://www.ntv.co.jp/sekaju/onair/140517/03.html





こういうことは、よくあります。学術院長の友添秀則教授は、ドーピングの専門家で、先日はクローズアップ現代に出演し、国谷さんのインタビューを受けていました。身体の動きを解析するバイオメカニクスが専門の川上康雄教授も、よくテレビに出演しておられます。

こういうテレビ出演は、私も以前にはキャノンが提供する科学番組『奇跡に地球物語』や、NHKの『アインシュタインの眼』などを担当したことがあります。番組を見たので、広瀬先生にメールしてみましたが、バラエティー番組で情報を提供することの難しさを勉強しましたと返事が来ました。私が見たところでは、とても上手に有用な情報を提供していたと思うのですが、彼の目から見れば、体幹トレーニングの重要な点を伝えきれていなかったことがあるのかもしれません。私自身も、このような番組の中で、詳細な部分を伝えることが十分できなかったなと思うことはありました。

しかし、こういう番組の利点は、すくなくともそういった分野があることを多くの人達が知り、そこを入り口として更に次のステップの知識を得る人が居たり、あるいは番組で伝えられた知識だけでもその部分の知識を生活に活かしたりするということのきっかけになるということだと思います。それだけでも、何もしないよりも大きな利点がると思います。

番組によっては、まったくこちらのアドバイスには耳を貸さず、面白おかしくやるだけの番組もあり、そこらへんの選択は大事かもしれません。以前、ある番組から依頼があった時に、それは断ったのですが、学生が、「先生があの番組にでていたら、ちょっとがっかりするよねぇ。」などと話していたのを聞いて、あまり商業主義に流れるのはいけないなと自重の念を新たにした覚えもあります。