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2017年8月14日月曜日

開業医としての生活

4月から、開業医として生活していますが、仕事はとても楽しく行っています。それまでの大学教員としての生活とは大きく異なっていますが、人生最後の転職と思って新しい気持ちで出直しています。

大きく変わったのは、移動距離です。これまでは、所沢まで30kmあまりの道のりを車で通っていましたので、朝晩と車で1時間以上の移動がありました。これがなくなったのは、大変楽です。一方で、音楽を十分聞く時間がなくなったということもあります。

現在も、隔週で月曜日には、非常勤講師として東京医科歯科大学にかよっています。こちらでは、研修医に講義をしたり、患者さんを診たり、スポーツサイエンス機構の会議に出席したりします。スポーツサイエンス機構では、毎回室伏広治教授と一緒になるところが、楽しいところです。

月曜日と火曜日が休みなのですが、これになれるのに少し時間がかかりました。周りの人たちが休みでないので、どうしてもこれらの曜日に仕事を振ってくるということが有ります。講演や、インタビューなどです。これを受けていると休みがなくなってしまうので、今後は注意深く休みを確保していかなければならないと思っています。

一方で、月曜日と火曜日が休みなので、レジャーはとてもすいていて良い面があります。月曜日に地方で講演会を依頼されたときには、月曜日の朝から火曜日の夕方までの旅行として、講演以外の時間を観光にあてたりもできます。これは、楽しみです。

現在は、患者さんに多く来ていただけるようにしないといけないと思い、ブログよりもホームページの充実をはかる方向に時間をかけてしまっています。

今後、このブログは、随時更新・私見の公開や、診療についての意見などを書いていければ良いと思っています。

これからもよろしくお願い致します。

2014年6月7日土曜日

日米の精神科開業の違い (2)

そこで、いろいろと疑問が沸いてきたので質問してみました。例えば、「ローゼンリクトクリニック」というような看板はつけないのかとかです。あるいは、インターネットに宣伝は載せないのかとか、あるいは、そもそも患者さんはどうやって、この医院を見つけてやってくるのかなどです。これらに対する答えは大変興味深いものでした。(つづく)

まず、看板はつけないと言うことでした。どうして?「ローゼンリクトクリニック:メンタルヘルス、不眠」とか書けばいいのにと思ったのですが、来たひとが分かるように小さなサインを付けるだけだと言っていました。じゃあ、どうやって患者さんが来るのかと聞くと、殆どすべて紹介だと言っていました。WORD OF MOUTH(口コミ)と言っていました。

では、そんなに患者さんがこなくても良いのかとも思って、一人何分くらい診るのかと聞くと、25分か50分だということです。そうすると、1日に診察する患者さんの数は、多くても10人位になります。処方箋は勿論院外です。また、注射や採血その他の処置はしないようでした。は患者さんは自費で払い、後で患者さんの方で保険からの払い戻しはできるのではないかといっていました。アメリカは、日本のような国の保険制度はなく、全部個人の保険ですので自分が入っている保険によって支払いの違いがあるわけです。

このアメリカの医療保険制度はアメリカの非常に悪い点です。このような制度なので、アメリカでは、収入が少ないと良い医療を受けることができません。この様子は、マイケル・ムーアの映画、シッコに紹介されています。




今回ローゼンリクト先生に伺った診療は、1人の患者さんに多くの時間がとれるので、とても良い医療が提供できるという点では良いのですが、お金がなければこのような医療は受けられないと言うことです。日本の医療制度は良いのだとつくづく思いました。

2014年6月5日木曜日

日米の精神科開業の違い (1)

精神科の医療が、全体を見れば日米で大きく違うとも思えません。私は、1990年にカリフォルニアに留学している時から、機会があるごとにアメリカの精神科の医療を見せてもらってきました。私が最初働いていた、Martinezの退役軍人病院の病棟も(職場だったので)見せてもらいましたが、入院は大学病院やその他の総合病院精神科とそんなに変わらない気がしました。勿論、アメリカなのでスペースは広かったです。外来に関しては、総合病院での精神科診療でも、それぞれの医者が自分の個室の仕事部屋に患者さんを招き入れて診療をしているところが、日本と違いました。日本では、多くの総合病院は医者は医局と呼ばれるタコ部屋で机をあてがわれ、その上で文献を読んだり書物をしたりします。そして診察は、診察室が外来にあって、そこは交代で精神科であれば精神科医が使うことになります。

ワインで有名なナパ・バレーにある、ナパ州立精神病院も見学させてもらったことがあります。ここも、日本との違いといえば、広大な敷地にあって、敷地内に教会があったりするところが違うとは思いましたが、基本的な機能がそれほど違うとも思いませんでした。更には、地域のハーフウェイハウスや、ディサービスセンターなども見たことがありますが、その時は比較的低所得者層が使っているのだと思ったくらいでした。

しかし、Rosenlicht先生の言う、「プライベート・プラクティス(開業)」は、日本とは全然違いました。彼からは、最近までは自宅から比較的近いバークレイの街なかにオフィスを構えて週に一度そこで診療をしているという話を聞いていました。それで、私は日本の医療モールのようなものかなと思っていたわけです。しかし、街を走っていても、医療モールのようなものは見たことは、ありませんでした。それでも、あまり不思議とは思わずに居ました。

ところがカリフォルニア滞在中に、今まで使っていたオフィスだよと連れて行ってもらったところは、下の写真のようなところだったのです。




両方にFeinberg先生が写っていますが、概観は普通の家となんら変わりがありませんでした。この中には、玄関近くに待合室があり、奥に数個の部屋があって、その一つが下の写真です。小さな暖炉がある普通の居室です。また、処置室などもありませんでした。それぞれの部屋も、この建物では数人の心理士や作業療法士がそれぞれここで開業をしているということでした。施設によっては、ほとんど全員が医者の施設もあるということでした。

Rosenlicht先生は、ここをずっと借りていて、週に1度だけ診療をしていたわけです。今週からは、自宅の半地下部分(あるいは、1階部分と言っても良いかもしれませんが)を改造して、やはり週1度の開業の場をそこに移すことにしたわけです。自宅と開業の場を同じにする精神科医は少ないとは思いますが、日本にも居ないわけではありません。アメリカは比較的多いということでした。この部屋も見せて貰いましたが、やはり同じような部屋でした。

そこで、いろいろと疑問が沸いてきたので質問してみました。例えば、「ローゼンリクトクリニック」というような看板はつけないのかとかです。あるいは、インターネットに宣伝は載せないのかとか、あるいは、そもそも患者さんはどうやって、この医院を見つけてやってくるのかなどです。これらに対する答えは大変興味深いものでした。(つづく)