2014年6月7日土曜日

日米の精神科開業の違い (2)

そこで、いろいろと疑問が沸いてきたので質問してみました。例えば、「ローゼンリクトクリニック」というような看板はつけないのかとかです。あるいは、インターネットに宣伝は載せないのかとか、あるいは、そもそも患者さんはどうやって、この医院を見つけてやってくるのかなどです。これらに対する答えは大変興味深いものでした。(つづく)

まず、看板はつけないと言うことでした。どうして?「ローゼンリクトクリニック:メンタルヘルス、不眠」とか書けばいいのにと思ったのですが、来たひとが分かるように小さなサインを付けるだけだと言っていました。じゃあ、どうやって患者さんが来るのかと聞くと、殆どすべて紹介だと言っていました。WORD OF MOUTH(口コミ)と言っていました。

では、そんなに患者さんがこなくても良いのかとも思って、一人何分くらい診るのかと聞くと、25分か50分だということです。そうすると、1日に診察する患者さんの数は、多くても10人位になります。処方箋は勿論院外です。また、注射や採血その他の処置はしないようでした。は患者さんは自費で払い、後で患者さんの方で保険からの払い戻しはできるのではないかといっていました。アメリカは、日本のような国の保険制度はなく、全部個人の保険ですので自分が入っている保険によって支払いの違いがあるわけです。

このアメリカの医療保険制度はアメリカの非常に悪い点です。このような制度なので、アメリカでは、収入が少ないと良い医療を受けることができません。この様子は、マイケル・ムーアの映画、シッコに紹介されています。




今回ローゼンリクト先生に伺った診療は、1人の患者さんに多くの時間がとれるので、とても良い医療が提供できるという点では良いのですが、お金がなければこのような医療は受けられないと言うことです。日本の医療制度は良いのだとつくづく思いました。

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