2014年5月31日土曜日

DSM5 (1)

昨日、日本イーライ・リリー主催のDSM5の勉強会に参加してきました。米国精神医学会で発行する診断統計マニュアル(DSM)の第5版が昨年発行され、日本語訳が6月の精神神経学会を期に発売されるようです。DSM5について、私はあまり勉強してきませんでしたが、昨日の会はこれまでの薬物療法を主体とした製薬会社の会とは趣を異にして、DSM5の勉強会、つまり、みんなでDSM5をしっかり勉強しましょうという印象でした。精神疾患についてついては、こういう考え方もある、いや私はこうだという事がありますが、この会ではDSM5にはこう書いてあるということで、よく知っている人の勝ち!というような感じでした。筑波大学の松崎先生という方は、DSM5の語呂合わせ暗記法なども紹介して、参加者は一分与えられ覚えるという面白い発表を行っていました。

DSM5を勉強するという意味で、この会は非常に楽しめました。北大の斉藤先生、杏林の渡辺先生、座長の堤先生も、この診断基準は早い時期からよく勉強されているようで、参加者は正確な知識が身についたと思います。ある意味で、この会はDSM5を正確に知る会で、批判も賞賛もなく、きちんと覚えましょうという会だったのも、私はむしろありがたかったです。

DSM5については、私は2010か2011年ころから、カリフォルニアの恩師であるIrwin Feinberg先生(カリフォルニア大学ディビス校医学部精神科教授)から、いろいろと情報を聞いていました。Feinberg教授は、DSM5については批判的で、DSM IIIの作成に関与したSpitzer教授と連絡をとった話などをきかされました。

下記に、Feinberg先生の投稿したPsychiatric Timesの記事へのリンクを示します。

http://www.psychiatrictimes.com/articles/lets-call-whole-thing

私も、昨日の会を聞いて、マニュアルが変わるということが精神科の診断概念と強く関わることを改めて認識したので、DSM5については色々と勉強して、自分の思うことを少しずつ書いてみたいと思っています。ということで、今回は(1)としました。

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