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2014年8月18日月曜日

うつ病リワークプログラム 再考 (1)

うつ病の患者さんが求職をして、仕事に復帰する際に、長期仕事をしていなかったためにすぐに復帰することが難し場合が多くあります。そのようなときには、会社によっては時短勤務からスタートして次第に仕事に慣れていくようなプログラムが用意されているところもあります。しかし、その場合でも、あるいはそういったプログラムが用意されていない場合には、「仕事をする練習」をしなければなりません。このように、うつ病の患者さんが長期の療養休暇から復帰する際にリワークのプログラムを行う施設が最近はできています。
このような施設の一覧は、私も準会員として個人で会員参加している「うつ病リワーク研究会」の会員施設一覧として公開されています。

うつ病リワーク研究会 リワーク施設一覧

東京には21の施設がリストされています。このプログラムについては詳細にはそれぞれの施設が工夫してやっていると思いますが、このリストからみると、

模擬業務
 オフィスワーク、プレゼンテーション、ディスカッション、ディベートトレーニング

心理教育
 疾患教育、認知行動療法、ストレス・マネジメント・プログラム、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、,サイコドラマ、

運動プログラム
 軽運動、ヨガ、リラクゼーション

その他
 光治療
 

などに分類されます。私が面白いなと思ったのは、秋田の田代クリニックでやっている光療法です。私は田代先生のことは非常に昔から知っていて、睡眠学会で研究発表をしておられるときに盛んにディスカッションをさせて頂いていたことがあります。以前このうつ病リワーク研究会に参加した時に、久しぶりにお会いしてその後、日本スポーツ精神医学会にも参加していただくようになりました。光療法は、脳の活性化、生体リズムの調整にはとても効果があります。このような生物学的なアプローチをしている施設は他にはなく、このような生物学的な治験に基づいたプログラムも今後いろいろと開発されていくと良いと思っていいます。うつ病運動療法もその一つです。

うつ病リワークプログラムは、うつ病での療養から復職がスムーズに行くようにするために必要なプログラムなので、個々人によって必要なプログラムが異なってくるということもあると思います。私は、このような病院でやるリワークプログラムの他にも、EAP(従業員支援プログラム[Employee Assistance Program] )との関連や、うつ病運動療法プログラムとの関連があります。また、最近は、ベンチャー企業の立ち上げ支援プログラムの講師としても呼ばれました。そのようなことを考えながら、どのようなリワークプログラムが、実質的に効果があるのかを少しずつこの中で考えながら、私の考えるリワークプログラムの実践プロトタイプがどのようなものかを提案できたら良いなと思います。

2014年3月27日木曜日

うつ病において、重要な判断をするタイミング

うつ病の患者さんでは、多くのケースで職場での問題があります。問題は、勤務時間の問題から、上司や同僚との問題、仕事の内容が自分に合わないなど、さまざまです。そういう中で、いろいろなストレスを感じ、うつ状態になり会社を休職するということになるケースが多くあります。そういった中で、これではだめだ。職を変えよう。という判断をされる方がいます。

こういうときに、なるべく症状が良くなってから最終的な決定をするようにお勧めしています。具合悪いときは、現状を客観的に正確に把握することが難しい場合も多いからです。たとえば、同じやめるにしても、傷病手当をもらって、しばらくは会社に所属し、その後退社して失業手当をもらうことになれば、しばらくはある程度の収入が確保できるということもあります。また、会社の方でも様々な福利厚生があり、時には配置転換を考えてくれて、その後働きやすい部署に異動できることもあります。

このような、様々な可能性について、落ち着いて考え、判断する力は、うつ状態がひどいときには必ずしも十分ではありません。そういう中で、仕事を辞めてしまって、つらいストレスを切り離してしまいたいという気持ちから、決断をしてしまうことがありますが、そういうときには、私は積極的に介入します。可能であれば、家族とも話をし、そのような判断が客観的にも妥当かどうかの意見を聞き、先に延ばすことができるのであれば、そのようにして、良くなった上でも退職が妥当であればそうすれば良いとお話しします。

そのような中で、安全で妥当な道を選べるようになるケースは少なからずあります。