私は、ここのところ多分20年近くWindowsのユーザーでした。今も、Windowsのユーザーではあるのですが、実はそれ以前はMacユーザーでした。私が、最初に購入したのは、Mac IIxという機種です。多分、1989年のことだと思います。この機種は、日本では発売されていなかったと思います。カリフォルニアのComputer Atticという店で買ったのを覚えています。多分、このお店はもう無いんだろうと思います。Facebookにもしかしたらそうかもしれないというお店が出ていました。
https://www.facebook.com/pages/Computer-Attic/1414322708788703
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Mac IIxです。本当にお世話になった良いコンピュータでした。 |
何れにしても、そこで多分60万円位する、Mac IIxを購入したわけです。その頃、私は睡眠脳波のコンピュータ分析の研究を一生懸命やっていたわけですが、分析のプログラムはその頃主流だった、NEC PC9801とC言語で作っていました。しかし、得られたデータをいろいろと分析するツールとしては、Appleのコンピュータに良いソフトウェアがたくさんあり、これが大変便利でしたのでそれを東京医科歯科大学の研究室でも使っていました。その頃、そういった自分のコンピュータも欲しいと思い、人の持っていない機種も良いと思った私は、アメリカへ学会で行くときに、スタンフォード大学のあるPalo Altoに滞在し、先に書いたComputer Atticに行き、そこでこのMac IIxを購入したわけです。その頃では、最高機種のMacでしたから、自分としてもとても満足でした。
実は、このアメリカへの学会旅行がきっかけで、アメリカへの留学が決まったのですが、それはまた別の機会に書きたいと思います。32歳の時だったと思います。
その後、私はこのMacを持ってアメリカに行き、カリフォルニア大学での研究生活を送りました。その時には、なぜかカリフォルニアにもかかわらず、研究室の周りはMS-DOSユーザーばかりで、私がMacを持っていることは瞬く間に他の研究室にも広まり、ちょっと見せてくれないかと人が集まってくるようなことがありました。
カリフォルニアという、Apple Computerのお膝元でもあり、かつ私が仕事をしていたMartinezという町は、AppleのあるCupertinoまでも、せいぜい車で1時間くらいのところなのですが、そんなところでアメリカ人が、Macを見せてくれと集まってきたのは、本当に不思議なことでした。
そんなことで、このMac IIxは私にとっては最初のMacであり、その後もCPUボードを入れ替えたりメモリーを増設したりして、性能アップを図り、日本に帰ってきてからもしばらくは使いました。
しかし、日本に帰ってきてからは、Windowsも機能が比較的よくなり、また日本に帰ってから勤め始めた、東京都精神医学総合研究所では、周りもWindowsを使う人たちが多くいたので、結局自分もWindowsを使い始めました。いつ頃だったんでしょうか。1996年くらいでしょうか。それ以来、私はずーっとWindowsを使い続けています。しかし、そう考えますと、このMac IIxは何と、7年間も使っていたということになります。この間は、私にとっては自分の睡眠障害の研究に没頭していた時期でもあり、今から考えると本当に懐かしく思います。
しかし、最近iPad Proを買ったことで、Apple Computerへの回帰志向が強まり、そしてとうとうMac Book Proを購入するに至りました。
20年ぶりに手にするMacの性能には驚かされるばかりです。私のMac IIxは、英語OSでしたが、「ことえり」を入れていたと思います。しかし、今の日本語フロントエンドプロセッサ−は全く違うものですね。
「OS X El Capitan」というものですが、この変換機能についても驚きました。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20151014/1066979/?rt=nocnt
多分、これからさらに20年ぶりに再会したMacの良さを発見する日々が続くのだろうと思います。