2016年6月14日火曜日

光遺伝学

先日、睡眠開始後のノンレム睡眠中の補足運動野から一次体性感覚野への神経回路が、視覚的パターン記憶に強く関与しているという理研の研究記事を読みました。
http://www.riken.jp/en/pr/press/2016/20160527_1/

睡眠と記憶の関係については、これまで多くの論文もありますし、我々の研究室も運動学習と睡眠について、現在は東京理科大学助教の守田優子先生を中心に研究していたことが有りますので、基礎研究で更に詳しいことがわかったのかな、と理研のサイトを見てみました。

その中で、Optogeneticsという単語が会ったので、迂闊にも不勉強だった私は、よく理解できませんでした。そこで、安易ですがインターネットで調べたところ、既にWikipediaにも項目がありました。しかし、脳科学辞典というサイトのほうが、より詳細な記載がありましたし、よく理解できたのでそちらを紹介したいと思いまます。<脳科学辞典光遺伝学へのリンク

要するに、遺伝子操作をしてある神経に光によってコントロールできる遺伝子を特異的に発現させ、時に光によってその神経を抑制(働かなくする)したり、活性化(より働くようにする)したりするテクニックのようです。

このような神経科学のテクニックが既に睡眠と記憶の分野にも応用されて、詳細な脳科学の仕組みがわかってきているというのは驚きでした。

また、自分が最近はこういった基礎研究の知識からは随分と離れているような気がして、少しさみしい思いもありました。

様々な荒波を乗り越えて存続している世界のRIKENですが、日本のトップ研究施設の一つであることは間違いないと思います。このような先進的な研究を積み重ねて日本の自然科学のプレゼンスに貢献して欲しいと思います。

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