ラベル 理化学研究所 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 理化学研究所 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年4月21日金曜日

アンドレアス・イオアニデス博士との再開

以前、理化学研究所の脳科学研究所でを訪問して、脳磁図の研究をしていたころの共同研究者、アンドレアス・イオアニデス博士から連絡があり、久しぶりにお会いしました。急な連絡で、東京駅のレストランで1時間ほどの食事をする、短い時間でしたが懐かしく時間を過ごしました。

多分、10年ぶりくらいだと思います。以前も思いましたが、彼は思い込んだら諦めないという、良い面とそうでもない面の両面性をもった研究者で、それゆえに脳磁図(MEG)というどちらかというとマイナーな研究方法を丹念に突き詰め、数学的手法を駆使して脳機能を解明するという研究を行っていました。私は、睡眠という視点から睡眠に関わる脳の解剖学的な構造を明らかにするという興味をもって、共同研究をしていました。研究そのものはとても大変なものでしたが、論文にもあるように、メキシコの研究者や、ギリシャの研究者、ドイツの研究者などが加わって、国際共同研究のやりかたなども学べたと思います。この時の経験が、早稲田大学で国際担当副学術院長になったときの業務に行きてきたとも思っています。

相変わらず、熱心に脳機能に話す彼に久しぶりに会って、脳機能と精神機能の関係について、いままでの経験を臨床に結びつけていく、そしてわかりやすく患者さんにお話するということの大切さに思いを馳せるランチでした。


Cereb Cortex. 2004 Jan;14(1):56-72.
MEG tomography of human cortex and brainstem activity in waking and REM sleep saccades.
Ioannides AA1, Corsi-Cabrera M, Fenwick PB, del Rio Portilla Y, Laskaris NA, Khurshudyan A, Theofilou D, Shibata T, Uchida S, Nakabayashi T, Kostopoulos GK.


2016年6月14日火曜日

光遺伝学

先日、睡眠開始後のノンレム睡眠中の補足運動野から一次体性感覚野への神経回路が、視覚的パターン記憶に強く関与しているという理研の研究記事を読みました。
http://www.riken.jp/en/pr/press/2016/20160527_1/

睡眠と記憶の関係については、これまで多くの論文もありますし、我々の研究室も運動学習と睡眠について、現在は東京理科大学助教の守田優子先生を中心に研究していたことが有りますので、基礎研究で更に詳しいことがわかったのかな、と理研のサイトを見てみました。

その中で、Optogeneticsという単語が会ったので、迂闊にも不勉強だった私は、よく理解できませんでした。そこで、安易ですがインターネットで調べたところ、既にWikipediaにも項目がありました。しかし、脳科学辞典というサイトのほうが、より詳細な記載がありましたし、よく理解できたのでそちらを紹介したいと思いまます。<脳科学辞典光遺伝学へのリンク>

要するに、遺伝子操作をしてある神経に光によってコントロールできる遺伝子を特異的に発現させ、時に光によってその神経を抑制(働かなくする)したり、活性化(より働くようにする)したりするテクニックのようです。

このような神経科学のテクニックが既に睡眠と記憶の分野にも応用されて、詳細な脳科学の仕組みがわかってきているというのは驚きでした。

また、自分が最近はこういった基礎研究の知識からは随分と離れているような気がして、少しさみしい思いもありました。

様々な荒波を乗り越えて存続している世界のRIKENですが、日本のトップ研究施設の一つであることは間違いないと思います。このような先進的な研究を積み重ねて日本の自然科学のプレゼンスに貢献して欲しいと思います。

2014年12月29日月曜日

「STAP細胞論文に関する調査結果」についての記者会見

会見の一部をニコニコ動画で見ました。委員長の桂氏は、なかなか立派な人物のように思えます。

正直、この一連の流れについては、残念な気持ちです。私は、個人的には若い研究者を応援したい気持ちですが、この流れをみると、やはり研究に対する基本的な、真実に対して真摯に取り組むという構えは、この一連の作業の中には、なかったという気がします。エビデンスの前にストーリーがあって、それを作っていくための部品を、莫大な額の国税を使ってやったということになると思います。調査委員会は、良い仕事をしたとは思います。

何が良くなかったのか?自分なりに思うことは、

1.科学競争。真実を求めるのではなく、競争に勝つことを目的にしてしまったこと。
2.若い研究者を、教育することが十分にできていなかった。多分、大学院の頃から。
3.真摯に研究に取り組み、なかなか結果が出せないが、コツコツと積み上げている研究者でなく、いわば派手に振る舞う研究者が評価される構造

莫大な額の国税を使ったということは、本当に肝に銘じて欲しいと思います。我々も、科研費をとったら、それが自分の研究が良いからもらえたと思いがちですが、その国税を使って、広い意味では国民や世界の人のために研究をやらせてもらって居るんだという意識も、しっかりと同時に持つべきだと思いました。自分自身への、気持ちの引き締めです。

対岸の火事でなく、教育のレベルからこの事件を教訓として前に進めればと思います。


会見スケジュール

①「STAP細胞論文に関する調査結果について」 10時00分~11時30分予定
【調査委員会 出席者】
桂勲 調査委員長(情報・システム研究機構 理事、国立遺伝学研究所 所長)
五十嵐和彦 委員(東北大学大学院 教授)
伊藤武彦 委員(東京工業大学大学院 教授)
大森一志 委員(大森法律事務所 弁護士)
久保田健夫 委員(山梨大学大学院 教授)
五木田彬 委員(五木田・三浦法律事務所 弁護士)
米川博通 委員(東京都医学総合研究所 シニア研究員)

②「STAP細胞論文に関する調査結果を受けて」 11時45分~12時30分予定
【理化学研究所 出席者】
川合眞紀 理事
有信睦弘 理事
加賀屋悟 広報室長