2016年3月13日日曜日

胃の内視鏡検査

先日、胃の内視鏡検査を受けました。胃にポリープがあり、一年に一度チェックをずっとしていたのですが、今回は随分小さくなっており、またヘリコバクター・ピロリの感染もないので、もう毎年やる必要はないということでした。次は3年後で良いということですが、2年後くらいにやろうかと思っています。

内視鏡検査は、まず喉に麻酔をしますが、麻酔薬を含んだ液(多分キシロカインだと思います)を10分くらいの奥にためておくのは、なかなか苦痛です。どうしても嚥下反射がおきてしまって、飲み込みそうになります。唾液も出てくるので、口の中がいっぱいになって辛いなと思う頃に、そろそろh吐き出しても良いでしょうと言うお許しが出ます。

その後、口にバイトブロックをはめられて、内視鏡のチューブを飲み込みます。私がやっているのは、鼻から入れる細いやつではなく、従来の太いやつですが、毎年やっていると大分慣れてきて、口からチューブが食道をとって、胃に入り、更に十二指腸に行くのもさほど苦でなくなります。と言いますか、いずれ何事も無く終わることはわかっているので、それなりには苦しいのですが、毎年のことだったので、まあこんなもんだろうと思ってその時間を過ごせるようになっています。きちんとチェックしてもらっているという達成感もあります。それが来年ないというのは少々拍子抜けした感じもありましたす。

さて、私の胃の内部の写真を掲載しましたが、そんなものは見たくないという方もいるかもしれませんので、やや低い解像度で掲載しました。こういう自分の内部の様子を見る機会があるのは、いろいろなことを考えさせられます。

この検査のために、前の日の午後9時以降は食事を取らないわけですが、確かに昨夜食べたものが、胃になくなっているということも、何か新しい発見です。自分の胃が動いていることや、胃の写真を見て食べたものがここに入ってくるのであれば、もう少し良く噛むようにしたほうが良いとか…。

私も、医学部を卒業しているので人の内臓の仕組みはわかっているつもりです。教わったように、胃は十二指腸につながり、そして小腸、そして上行結腸、横行結腸、下行結腸、直腸肛門とつながっています。食べたものは、胃を通り過ぎればそれらに送られ、習ったように小腸で主に栄養分が吸収されます。別のエントリーで触れた、炭水化物ダイエットをすれば、個々に入ってくるものの質が異なり、それによって吸収のメカニズムは同じように働いても、実際に取り込まれるものの内容が変化して、体組成に影響を与える。

内蔵は、胃などの消化管だけでなく、ここに肝臓、膵臓など様々な実質臓器がつながっていますが、それらが実際に習ったように体の中では働いており、その結果として物理的に体重が減ったり、体組成が変わったりすることを体の内側から見て実感するのは非常に興味深いことです。

さらに、循環器系の働き、あるいは血管の質の変化なども確かに常に血液の性状が好ましくない状態が続けば次第に劣化してくるであろうということも理解できます。筋トレをすれば筋肉は肥大し、それには栄養も絡み、更に神経系もこれと同様に、刺激によって反応して変化するわけです。

そう考えているうちに、ここに加わる別の因子…。「老化」ということについて、考えが及んできます。加齢による変化というのは、このような物質レベルのメカニズムとはもう一つ別の軸を、生体の変化の理解に加えます。

自分も、最近は老化ということを自覚しています。胃の内側をみて思うのは、顔を見て思うのと同様に、体全体に老化のプロセスは進んでいて、これはいくら胃に入れるものに注意を払っても、あるいは、一般的に生活に気をつけても止めることができるものではないということです。

健康科学的には、それでも健康に老化するということは可能なわけですが、胃の内側を眺めながら思ったのはそれよりも、一体、どうして老化のプロセスがあるのかということです。動物は、成長して、成人に達したら、そこで定常状態を保てないのはどうしてなんだろう、とふと思いました。

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