2016年11月15日火曜日

仕事が睡眠確保の妨げに 厚労省調査 (朝日新聞記事)

朝日新聞の記事によれば、厚生労働省の国民健康・栄養調査によって、20代から50代の男性の3−4割の人たちが、仕事が忙しくて眠る時間が取れないということが明らかになったということです。一般の人達に対する調査なので、頭に入れておく必要があると思いました。

私が普段接している患者さんは、何らかの問題があってクリニックに来る人達なので、いわゆる一般人口とは違います。しかし、一般人口のなかで3−4割という高い割合の人達が仕事が原因で眠れないと思っているのは、非常に大きな問題だと思いました。

ある人の睡眠時間がどのくらいかということは、なかなか正確には図りにくい面があります。勿論、活動量計と呼ばれている、多くは腕時計型の装置を用いて24時間活動量を測定すると、その中で睡眠をとっている時間帯をある程度正確に特定することはできます。しかし、そういったものなしに、ただ何時間くらいの睡眠時間ですかと聞くと、多くは7時間くらいかなとか、6時間半くらいかなと答えますが、実際に測定してみると大抵はそれよりも短い時間になる場合が多いです。幾つかの理由が考えられますが、一つは普通に満足して眠る睡眠時間を平均的睡眠時間として、それを答えているということがあります。しかし、実際は、3日に一度くらいは飲み会があったり、遅くなったりして、平均するとそれよりも、30分からときには1時間位短い実測値となるということです。あるいは、布団に入ったあとに、スマホをやったりするのが習慣になっているけれども、その時間は入れていないという場合もあると思います。

私の患者さんの中には、睡眠時無呼吸症候群の治療としてCPAP(持続式陽圧呼吸療法)をやっている人たちが大勢居ます。最初は、日中の眠気ということで来院され、無呼吸が発見されCPAPを開始するわけですが、これによってCPAPをつけている毎日の時間がわかります。その中には、睡眠時間がとても短い方もおられます。そうしますと、CPAPをやっても、絶対的な睡眠時間が短ければ、やはり日中は眠いわけです。そういった中で、忙しい仕事をしますから、当然ストレスはより大きくなり、結果としてはうつ状態になる人も居ます。

この記事は、仕事が睡眠確保の妨げになっているということですが、雇用者から見ると、「睡眠が、仕事時間確保の妨げになっている」というような意識があるのかもしれません。そうであれば、労働者が健康に仕事を続ける環境を阻害するという結果になっており、これは改善する必要があるとも思います。このような、勤務時間についてのデータは、今回の電通の例を考えても、正確でなく企業に都合の悪い部分は隠蔽されてしまっているかもしれません。

いずれにしても、このデータは深刻な事態で、早急に改善されるものだとも思いました。

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