2015年8月27日木曜日

マリファナの医学的使用 (Psychiatric Times)

米国では、カンナビノイドという大麻に含まれる化学物質が、医学的使用として疼痛の緩和のために使われることが許可されています。米国全土で許可されているわけではなく、23州とワシントンDCにて許可されているということですが、この仕様の効用についてのPsychiatric Timesに記事が載っていました。

この記事は最近のメタアナリシスなどの総説論文を幾つか紹介したものですが、簡単に言えばまだ癌などによる疼痛緩和のためにカンナビノイドを用いることに対する、科学的評価はまだ確立はしていないということのようです。他のオピオイドなどと比較して優れているのかどうかについて、十分な調査報告は無いということでした。特に、副作用についても十分な調査が得られていない面があるということです。

日本では、カンナビノイドの医療目的の使用は禁じられていますが、国によって規制が異なっているのでこらの薬物の持ち込み持ち出しには非常に注意が必要です。カンナビノイドからは外れますが、最近トヨタの米国人重役が、疼痛緩和のためにアメリカからオキシコドンというオピオイド系の薬物を、かくして輸入したということで逮捕されましたが、米国では処方によって用いることができる薬剤で、このような感覚の違いがこのような事件となって表面化したとも言えるかと思います。(オキシコドンは、日本でも登録医が処方することはできます。)

このような規制の違いは、科学的根拠というよりは、それぞれの国の文化などによる考え方の違いというものが大きな要素になっているようにも思います。そもそも、マリファナ自体も合法化されている国も多くあります。図は、合法化されている国と非合法の国を示した世界地図にリンクしたものですが、青い部分が合法、赤が非合法、その他の色は中間です。

私自身は、医学的目的でカンナビノイドを用いることについては、自分の臨床の近くにそのニーズはあまりなく、むしろそこに依存が生まれることへの懸念のほうが強くあります。しかし、必要とする患者さんが居るのであれば、オキシコドンのように登録医師などが必要な人に用いることは良いのではないかとも思います。その場合は、更に十分な医学的根拠、既存の薬物と比べて優位な点があるということ、などの調査が十分に行われているべきだと思います。

一般のマリファナについては、日本の社会で積極的にこれを解禁することの利点は見つかりません。

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