2015年7月6日月曜日

女性アスリートの月経異常

先日も投稿したように、早稲田大学で女性アスリートのサポートプロジェクトに参加しています。先日は、埼玉医科大学産婦人科の難波聡(なんばあきら)先生を招いたセミナーがありましたので参加しました。

女性アスリートの無月経という言うテーマでしたが、いろいろなエビデンスを教えて頂いて、ためになりました。一番怖いのは、無月経 ⇒ 女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の低下 ⇒ 骨粗しょう症 ということで、一生骨の弱い人生を歩むことになってしまうことです。

Support Female Athletes!
そこで、女性アスリートの無月経は、やはり避けるべきだと考えましたが、難波先生のお話の中でいくつもの示唆に富むポイントが有りましたので列挙したいと思います。


  • ジュニア世代では、無月経の人のほうが競技成績が上だが、シニアになると通常の月経のある人が上位になる。つまり大雑把に言えば、ジュニアで無月経になるほど練習をさせれば、その世代では競技力が上がるが、これはシニアにつながる競技力ではないということ。
  • 様々な競技で、競技力の高いジュニア世代は、一般の人たちと比較して、初潮年齢が高い。
  • しかし、競技現役中に月経が無かった選手でも、引退後は、比較的すみやかに月経が戻る。
  • また、競技現役中に月経がなかった選手の妊孕力(子供を生む能力)については、月経があった選手に比較して、有意に低いということはない。
  • 男女交際をしている選手は、月経が続いていることが多い。


などです。

これらのエビデンスを見ると、競技現役中に無月経であること自体については、さほど心配する必要は無いようにも思いますが、個人的には「成長期に、やはり十分な栄養を取らず、無月経で過ごすこと」については、好ましいことのようには思えません。もし、無月経でなかったとしても、競技力が保たれるのであればそれが一番好ましいことのように思います。そのためには、栄養についての配慮はかなり重要な事になるのではないでしょうか。この点については、このプロジェクトで勉強させていただきたいと思っています。

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