2014年8月4日月曜日

寝室の色と睡眠

早稲田大学の所沢キャンパスには、私の所属しているスポーツ科学学術院と、人間科学学術院があります。もともとスポーツ科学部は人間科学部の一学科だったのですが、私が着任した2003年から独立した学部(現在は学術院)になったわけです。さて、お互いの学部は同じキヤンパスなので、交流を持ちながら運営されています。

先日、人間科学部の齋藤美穂教授(現在は早稲田大学理事)の研究室の修士の学生さんからメールをいただきました。齋藤先生は、色彩心理学がご専門です。その学生さんからは色彩と睡眠についての研究をしたいので、睡眠についての話を聞かせて欲しいということでした。そして、この相談のの中で紹介されたインターネットの記事が面白かったので、ここでも紹介したいと思います。

この記事は、The Secret to a Good Night's Slumber Is to Sleep in a Blue Bedroomという記事です。このリンクがオリジナルかどうかはわからないのですが、出展掲載のためにリンクを貼っておきます。Travelodgeのこちらがオリジナルかもしれません。


イギリスでの調査なのですが、2,000名のイギリス人を対象として、寝室の色と睡眠時間者睡眠の質について調べたということです。その結果が以下の表です(拙訳)。



寝室の色

平均睡眠時間

各色の特徴
青色
7 時間52分
気持ちの静まる環境を提供し、悪夢を防止する。
黄色
7 時間40
暖かく気持ちのよい雰囲気を作り、リラックスに関連した神経系を刺激する。
緑色
7 時間36
休息できる静香な環境
銀色
7 時間33
月の輝きをかもしだし、夜であるという感覚を目に与えて睡眠を誘導する
オレンジ色
7 時間28
暖かさをかもしだし、消化を助ける。体の筋肉を解してリラックスさせる。
赤色
6 時間58
エネルギーを与える。心拍を高める。休める色とは考えられいない。赤は情熱とエネルギーに関連した色と考えられている。
金色
6 時間43
富と関連した裕福で温かい環境を提供。しかし、お金の問題を抱えている場合には良い色ではない。
灰色
6 時間12
もの寂しい、気分の落ち込む環境。体のエネルギーすっかり抜き取る。
茶色
6 時間05
悲げな窮屈な環境
紫色
5 時間56
メンタルを刺激し、忙しい日々からのスイッチを難しくする。その結果、夢や悪夢を助長するかもしれない。

これを見ると、青色の寝室が最も睡眠時間が長く、これについて黄色、銀色、オレンジなどが良さそうです。部屋の壁を青や銀色、オレンジに塗るというのは、日本ではさほどまだ多くないかもしれません。多くのマンションの部屋は、クリーム色系統が多いと思います。試しにGoogleで、マンションx寝室の画像検索をしたところ以下の様な感じでした。

Googleにて、マンション と 寝室 で検索した画像


青い寝室は、なかなか日本では無いでしょう。このような研究は、青い色の寝室は、睡眠に対して良い影響をあたえるというふうに解釈されがちですし、このコラムでもそのような解釈で話が進んでいました。しかし、このような横断研究では、長く寝る人は青い色の寝室を好むということとは、区別ができません。したがって、青い色の寝室と長い睡眠時間には何らかの関連があるということはありそうですが、どちらが原因かはもう少し詳しい介入実験でもやってみないとわからないと思います。

しかし、色は明らかに人々心理に影響をあたえると思います。睡眠との関連は、文化によっても色に対する感覚が違うので、万国共通にということにはならないかもしれませんが、日本人の寝室の色の好みというのは、価値観が多様化する中でこれから変わってくるかもしれませんね。

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